阿知直(あちのあたえ)

『古事記』に記載のある男性。

倭の漢の直の祖。

難波の宮において、第17代履中天皇が大嘗祭を催し、酒をしこたま飲んで寝入っていた。そこに、弟のスミノエノナカツが反逆、宮に火を放つ。この窮地を救ったのがアチ。

アチは熟睡している履中天皇を担いで、馬に載せ、逃げる。

河内の多治比野まで来た時に履中天皇が目を覚まし、「ここはどこだ」と問われ、アチは「スミノエノナカツ様が謀反。宮に火を放ったので、大和に逃れるところです」と答えた。ハニフ坂、二上山の大阪の山口を経て、ようやく石上神宮に到着。

履中天皇は別の弟である水歯別命をけしかけ、スミノエノナカツの討伐を命じる。水歯別命は騙し討ちの連続で、この件を落着させる。水歯別命が第18代反正天皇

履中天皇は功労者のアチに対して、役職を与え、領地を賜る。

【主な登場場面】
酔いつぶれて寝ていた御殿を放火された履中天皇 家臣に寝たまま担がれて逃走~
履中天皇「オマエも裏切るんじゃね?」、弟をけしかけ、反逆の弟を始末するの巻

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