伊豆志袁登売(いずしおとめ)

『古事記』に記載のある女神。

伊豆志之八前大神(渡来した新羅王子・天日矛が日本に持ち込んだ八種類の宝物が合体して神格化したもの)、あるいはその娘とも。

その八種類の宝物は、珠が二つ、浪振比礼(ひれ)、浪切比礼、風振比礼、風切比礼、奥津鏡、辺津鏡。

古事記の第15代応神天皇編に記載されている神の賭け事に関する説話に登場する。

周辺地域における、結婚したいNO.1女神。誰も彼も結婚したくて言い寄ってくるが、当初は誰にも全く靡かなかった。

しかし、あるときトイレに行ったら、フシギな藤の花(変化した弓矢=男根)が置いてあったので、何気なく持って部屋に戻ると、後ろからハルヤマノカスミという神が寝所に一緒に入って来て何となく合体、つまり結婚して、一人の子を産んだ。

これは、ハルヤマノカスミが兄のアキヤマノシタヒと、イシズオトメと結婚できるかどうかの賭けにおいて、ハルヤマノカスミが母から借りたフシギ道具を使った結果。

イシズオトメにとっては、神の賭け事かどうか知らないが、今まで靡かないように頑張って来たのに、フシギ道具を使われ、知らないうちに何となく体を許してしまう形に。

【主な登場場面】
新羅の国王の子がやって来た! 虐待した日本人妻が逃げたので追って来た!
神の賭け事 美女ゲットした弟を嫉む兄が約束を反故、その時母親はどうする?

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