相武国造(さがみのくにのみやつこ=相模国造(サガミノクニノミヤツコ))

史上何人も同職に着いた人はいたと思われるが、『古事記』においては、第12代景行天皇の皇子であるヤマトタケルの東国遠征において、ヤマトタケルを騙し討ちしようとした人。

相模に来たヤマトタケルに対して、「その辺に獰猛な神がいるので、退治おね」と依頼したが、それは真っ赤なウソ。ヤマトタケルを閉じ込めて、火攻めにする。火に囲まれたヤマトタケル一行の中には、ヤマトタケルの妻の一人であるオトタチバナもいた。

絶体絶命のピンチに対し、ヤマトタケルは伊勢にいる叔母のヤマトヒメから授けられたフシギ袋と草薙の剣でこのピンチを切り抜ける。

もちろん、ヤマトタケルによって、リベンジされ、果てる。

この危難の最中のヤマトタケルとオトタチバナの間で改めて育まれた愛が、次に待ち受けるヤマトタケルの困難に対して、オトタチバナが身を挺して犠牲になって道を切り開くというストーリーにつながる。

なお、このヤマトタケルへの騙し討ちというエピソードは、焼津の地名譚ともなっている。伝承地は焼津神社(静岡県・焼津市)。

【主な登場場面】
父に疎まれるヤマトタケルが東国へ 相模で危機一髪 叔母ちゃんに助けられる

【関連キャラ】
相模国造 - ヤマトタケルを騙し討ち、でも返り討ち