比婆須比売命(ひばすひめのみこと)

『古事記』に記載のある女性皇族。

父は第9代開化天皇の皇子ヒコイマスの子であるヒコタタスミチノウシ、母はタンバノカワカミノマスノイラツメ。第一子。 

同母弟妹にマトノヒメオトヒメミカドワケがいる。

元の皇后だったサオビメが亡くなったため、第11代垂仁天皇が皇后を求めた時、妹のオトヒメ、ウタゴリヒメ、マトノヒメとともに垂仁天皇の元に嫁ぐ、とされ、さらに妹がいた可能性がある。

妹のオトヒメとともに垂仁天皇の元に残り、後に皇后となる。しかし、ウタゴリヒメ、マトノヒメの二人の妹はブサイクとされ、垂仁天皇によって実家に戻される。

別に、垂仁天皇の系譜での説明においては、妹として、垂仁天皇の妃となり、子をもうけるヌバタニイリヒメアザミニイリビメがいる、となっている。この二人の妃のどちらかがオトヒメと同一人物かどうかは不明。

垂仁天皇との間に、イニシキイリビコ、第12代景行天皇オオナカツヒコヤマトヒメワカキニイリヒコをもうける。天皇家の系譜も参照。

ヒバスヒメが皇后となった時、垂仁天皇は石棺作りを定め、また土師部(はにしべ)を定める。

タジマモリが常世の国から持ち帰ったもの(橘)を、タジマモリはすでに崩御していた垂仁天皇の墓前に半分、もう半分をヒバスヒメに献上している。

御陵は狹木(さき)の寺間(てらま)の陵。宮内庁では佐紀陵山古墳(奈良県・奈良市)を「狹木之寺間陵」として治定している。全国第31位の大きさの古墳(古墳ランキング)。

【主な登場場面】
実子に後妻寝取られ反逆される故・神武天皇 直系が奮起して乱を平定
義兄に皇后を寝取られた垂仁天皇、反逆され討伐するも子どもは「育てます!」
4人姉妹まとめて嫁取りの垂仁天皇「ブサイク2人、実家に帰って」で傷つく女心

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