【キャラ設定】三本足のカラスのイメージが強いですが、古事記には三本足という描写はありません。ヤマタノオロチと言い、登場頻度は極めて少ないのに、古事記の登場人物(?)の中での知名度は非常に高い、動物なのではないでしょうか。
■八咫烏(やたがらす)
神武天皇の東遷において、大阪あたりでナガスネヒコの軍に大敗した神武天皇一行が南下・迂回を余儀なくされ、熊野から奈良に抜けようとした時、道中を心配した高天原のタカミムスヒノカミ(高木神)が神武天皇に授けたカラス。
神武天皇は熊野から吉野に抜けていきますが、その際、三柱の国津神(ニエモツノコ、イヒカ、イワオシノワクノコ)と遭遇します。いずれも従順に、神妙に神武天皇に臣従することになりますが、これも八咫烏が道案内を始めたために、荒ぶる神を避けられたことが大きいように思えます。
吉野から宇陀に抜け、今度はエウカシとオトウカシの兄弟と遭遇する神武天皇一行。
彼らの意向(神武天皇に服従するかどうか)を聞くために、まず遣わされたのがこの八咫烏。しかし始終反抗的なエウカシによって、八咫烏は鏑矢を射られ、退散を余儀なくされます。
結局エウカシは兵を集めて反抗しようとしますが、思うように兵が集まらず失敗。「服従します」と偽って、入り込むと崩れ落ちる罠を仕掛けた宮殿を造営して、そこに神武天皇を誘い込んで暗殺を図ろうとします。
この目論見は弟のオトウカシが神武天皇陣営に密告したためにバレてしまい、神武天皇は道臣命と大久米命をエウカシの元に派遣、エウカシはその宮殿に強制的に押し込められ、自分の作った罠にかかって圧死します。
古事記において、八咫烏の登場はここまで。このわずかな登場にすぎませんが、ほかの書物や後世における説話の発展、拡大解釈から、日本の神話においてもっとも有名な動物の一匹になりました。
神武天皇にとって、東遷事業の負担や被害をだいぶ軽減してくれた、本当に便利な道案内のカラス、それが八咫烏。なお、三本足、とされるのは後世に付与された特徴のようで、古事記にはそのような描写はない。
【関連キャラ】
・神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?
【関連記事】
・便利な道案内・八咫烏が登場 熊野から大和に進出する神武天皇
・寮美千子氏「八咫烏」エッセイで、天皇家と古事記編纂者の家系の分岐点を見極める
【一言切り取り】
・八咫烏「ふっ、おとなしいヤツばっか」
・八咫烏「おっと、こっちはやべ~」
・八咫烏「こっち、こっち!」
【古事記の神・人辞典】
・八咫烏
【関連カテゴリ】
・8.神武天皇
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・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引
■八咫烏(やたがらす)
神武天皇の東遷において、大阪あたりでナガスネヒコの軍に大敗した神武天皇一行が南下・迂回を余儀なくされ、熊野から奈良に抜けようとした時、道中を心配した高天原のタカミムスヒノカミ(高木神)が神武天皇に授けたカラス。
神武天皇は熊野から吉野に抜けていきますが、その際、三柱の国津神(ニエモツノコ、イヒカ、イワオシノワクノコ)と遭遇します。いずれも従順に、神妙に神武天皇に臣従することになりますが、これも八咫烏が道案内を始めたために、荒ぶる神を避けられたことが大きいように思えます。
吉野から宇陀に抜け、今度はエウカシとオトウカシの兄弟と遭遇する神武天皇一行。
彼らの意向(神武天皇に服従するかどうか)を聞くために、まず遣わされたのがこの八咫烏。しかし始終反抗的なエウカシによって、八咫烏は鏑矢を射られ、退散を余儀なくされます。
結局エウカシは兵を集めて反抗しようとしますが、思うように兵が集まらず失敗。「服従します」と偽って、入り込むと崩れ落ちる罠を仕掛けた宮殿を造営して、そこに神武天皇を誘い込んで暗殺を図ろうとします。
この目論見は弟のオトウカシが神武天皇陣営に密告したためにバレてしまい、神武天皇は道臣命と大久米命をエウカシの元に派遣、エウカシはその宮殿に強制的に押し込められ、自分の作った罠にかかって圧死します。
古事記において、八咫烏の登場はここまで。このわずかな登場にすぎませんが、ほかの書物や後世における説話の発展、拡大解釈から、日本の神話においてもっとも有名な動物の一匹になりました。
神武天皇にとって、東遷事業の負担や被害をだいぶ軽減してくれた、本当に便利な道案内のカラス、それが八咫烏。なお、三本足、とされるのは後世に付与された特徴のようで、古事記にはそのような描写はない。
【関連キャラ】
・神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?
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・八咫烏「ふっ、おとなしいヤツばっか」
・八咫烏「おっと、こっちはやべ~」
・八咫烏「こっち、こっち!」
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コメント
コメント一覧 (2)
そうですね。日本サッカー協会のほか、自衛隊などでもつかわれているようです。
様になる意匠、ということだと思います。
ただ、海外から見た場合、日本とカラスの結びつきは分かりづらいところがあるかもしれませんね。