【キャラ設定】当年七歳の復讐の鬼で、天皇を暗殺するという、日本史上でも確実視されているものは二例しかない激しい行動をする坊や。可愛くも意志の強さの目に宿らせ、冷静な現状認識による自身の殺害命令を下す冷徹さも意識しました。
■目弱王(まよわのみこ=マヨワ)
第十六代仁徳天皇と、その仁徳天皇が応神天皇に懇願して譲り受けたカミナガとの子である大日下王(おおくさかのみこ)を父とし、ナガタノを母とする。
第二十代安康天皇は、実弟である大長谷王(おおはつせのみこ)のために、大日下王の実妹のワカクサカを娶せるべく、大日下王に根臣(ねおみ)を使者に遣わした。
大日下王はこの話を喜んだものの、根臣は大日下王が安康天皇に献上しようとした宝玉の冠に目がくらみ、これを横領するために、安康天皇に対して讒言、大日下王がこの婚姻に乗り気ではないと報告。
それを受けて安康天皇は、大日下王を誅し、その妻だったナガタノを自身の後宮に容れ、後に皇后とする。大日下王とナガタノの子であるマヨワはこの時、ナガタノの連れ子として一緒に宮殿に入る。
ある時安康天皇は、ナガタノに対して、「マヨワが大きくなって、自分がヤツの実父である大日下王を誅したことを知った時、復讐されないだろうか」という心配を吐露。
これをたまたま宮殿の床下で遊んでいた当時七歳のマヨワが聞いており、事情を知ったマヨワはソッコー行動に移して、隙をついて熟睡中の安康天皇を暗殺。実父の敵討ちを取る。
史上で確認されている、記録に残されている天皇暗殺の最古のもので、日本史上すべてを通しても天皇暗殺が確実視されている二例のうちの一つ。その実行犯は七歳の男児だった。。
史上では眉輪王の変とも言われるこの混乱に対して立ち上がったのが、大長谷王。この方とワカクサカの結婚話がそもそもの原因だが。
大長谷王はマヨワ討伐を渋る実兄二人を容赦なく殺害し、天皇暗殺後、臣下のツブラオホミの邸宅に逃げていたマヨワを攻めたてる。
都夫良意富美はマヨワのために大長谷王による討伐軍と奮戦するが、槍折れ矢尽き。万事休した時、マヨワは都夫良意富美に「ボクを殺して」と言い、都夫良意富美はマヨワを殺し、自殺する。
眉輪王の変を鎮圧する形で大長谷王が台頭、即位する。雄略天皇である。
古事記の中で、明らかに子どもが主人公となる珍しい物語でありながら、復讐・仇討、最後は壮絶な死という激しい内容を伴う悲しい物語でもある。七歳の男の子の毅然とした、それでいて見事な引き際が何とも感動を誘う。
この回にしか登場しないマヨワだが、そうした意味で、古事記の中盤から終盤にかけてのきらめく一瞬の星のような存在と言える。
【関連キャラ】
・ナガタノ - 復讐鬼マヨワ(7歳)の母は穏やかな姫
・オオクサカ - 日本史上初の讒言による冤罪で処刑される
・安康天皇 - 近親相姦を糾弾して皇位に就くも暗殺される
・雄略天皇 - 古事記後半の主役は、傍若無人な暴君
・ワカクサカ - 暴君・雄略を馭するほどのほっこり姫
【関連記事】
・佞臣の讒言を信じて忠臣を殺した安康天皇は、連れ子に仇討されて果てる
・【古事記を彩る姫たち】ナガタノ - ダンナを天皇に誅され、その皇后になる数奇な姫
【一言切り取り】
・マヨワ「ふーん、そういうこと…」
・マヨワ「……死ねっ!」
・マヨワ「今はここまで、だなっ」
【古事記の神・人辞典】
・マヨワ - 陵墓情報も。クロヒコ、ツブラオホミとともに合葬
【関連カテゴリ】
・17.安康天皇
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・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引
■目弱王(まよわのみこ=マヨワ)
第十六代仁徳天皇と、その仁徳天皇が応神天皇に懇願して譲り受けたカミナガとの子である大日下王(おおくさかのみこ)を父とし、ナガタノを母とする。
第二十代安康天皇は、実弟である大長谷王(おおはつせのみこ)のために、大日下王の実妹のワカクサカを娶せるべく、大日下王に根臣(ねおみ)を使者に遣わした。
大日下王はこの話を喜んだものの、根臣は大日下王が安康天皇に献上しようとした宝玉の冠に目がくらみ、これを横領するために、安康天皇に対して讒言、大日下王がこの婚姻に乗り気ではないと報告。
それを受けて安康天皇は、大日下王を誅し、その妻だったナガタノを自身の後宮に容れ、後に皇后とする。大日下王とナガタノの子であるマヨワはこの時、ナガタノの連れ子として一緒に宮殿に入る。
ある時安康天皇は、ナガタノに対して、「マヨワが大きくなって、自分がヤツの実父である大日下王を誅したことを知った時、復讐されないだろうか」という心配を吐露。
これをたまたま宮殿の床下で遊んでいた当時七歳のマヨワが聞いており、事情を知ったマヨワはソッコー行動に移して、隙をついて熟睡中の安康天皇を暗殺。実父の敵討ちを取る。
史上で確認されている、記録に残されている天皇暗殺の最古のもので、日本史上すべてを通しても天皇暗殺が確実視されている二例のうちの一つ。その実行犯は七歳の男児だった。。
史上では眉輪王の変とも言われるこの混乱に対して立ち上がったのが、大長谷王。この方とワカクサカの結婚話がそもそもの原因だが。
大長谷王はマヨワ討伐を渋る実兄二人を容赦なく殺害し、天皇暗殺後、臣下のツブラオホミの邸宅に逃げていたマヨワを攻めたてる。
都夫良意富美はマヨワのために大長谷王による討伐軍と奮戦するが、槍折れ矢尽き。万事休した時、マヨワは都夫良意富美に「ボクを殺して」と言い、都夫良意富美はマヨワを殺し、自殺する。
眉輪王の変を鎮圧する形で大長谷王が台頭、即位する。雄略天皇である。
古事記の中で、明らかに子どもが主人公となる珍しい物語でありながら、復讐・仇討、最後は壮絶な死という激しい内容を伴う悲しい物語でもある。七歳の男の子の毅然とした、それでいて見事な引き際が何とも感動を誘う。
この回にしか登場しないマヨワだが、そうした意味で、古事記の中盤から終盤にかけてのきらめく一瞬の星のような存在と言える。
【関連キャラ】
・ナガタノ - 復讐鬼マヨワ(7歳)の母は穏やかな姫
・オオクサカ - 日本史上初の讒言による冤罪で処刑される
・安康天皇 - 近親相姦を糾弾して皇位に就くも暗殺される
・雄略天皇 - 古事記後半の主役は、傍若無人な暴君
・ワカクサカ - 暴君・雄略を馭するほどのほっこり姫
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・【古事記を彩る姫たち】ナガタノ - ダンナを天皇に誅され、その皇后になる数奇な姫
【一言切り取り】
・マヨワ「ふーん、そういうこと…」
・マヨワ「……死ねっ!」
・マヨワ「今はここまで、だなっ」
【古事記の神・人辞典】
・マヨワ - 陵墓情報も。クロヒコ、ツブラオホミとともに合葬
【関連カテゴリ】
・17.安康天皇
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