綿津見神(わたつみのかみ=ワタツミ)縦480px
【キャラ設定】竜宮城の王ということで、最初にイメージしたのはONE PIECEのネプチューン。ひみつ道具を出すあたり、ドラえもんのイメージも強い。ジャイアン・海幸彦に対して、のび太・山幸彦、ドラえもん・ワタツミというドラえもんの基本構図そのままの展開であることも影響している(海幸彦は本来的に必ずしもジャイアンではないが、物語的にはそうなってしまっている)。

綿津見神(わたつみのかみ=ワタツミ)縦500px■綿津見神(わたつみのかみ=ワタツミ)

大綿津見神(おおわたつみのかみ=オオワタツミ)とも。ただしイザナギが黄泉の国から帰って行った禊で生まれる、やはり海の神とされる、ソコツワタツミノカミナカツワタツミノカミウハツワタツミノカミの綿津見神(ワタツミ)と総称される三柱とは別神とされる。

イザナギイザナミによる国産み島産みが終わった後、神産みの八番目に生まれた神だが、主な登場場面は海幸彦山幸彦の説話に出てくる竜宮城編。

海幸彦に責め立てられて困り果てた挙句、何だかんだと竜宮城にやって来た山幸彦。その山幸彦を見て一目惚れしたのが竜宮城の姫であるトヨタマ。トヨタマは父ワタツミに相談したところ、「アマテラス様のご子孫で、虚空津日高(そらつひこ=山幸彦の別名)様に違いない」と看破し、山幸彦を歓待、トヨタマと娶せる。

竜宮城での幸福な結婚生活を送ること三年、山幸彦は突然竜宮城に来た理由である海幸彦との確執を思い出し、大きなため息をつく。それを見て心配したトヨタマはやはり父ワタツミに相談。

ワタツミは山幸彦に声をかけ、相談に乗る。そこで、海幸彦との確執を知らされたワタツミは全面的に山幸彦を支援すべく、陸に戻った後の作戦や、ひみつ道具を山幸彦に授ける。準備万端となって、ワタツミはサメを集め、一番速く陸に戻れるサメを選抜、山幸彦を陸に送り返す。

山幸彦、ワタツミに言われた通りに海幸彦に相対し、ひみつ道具も駆使すると、ワタツミが言った通りに事が進み、海幸彦を屈服させる。まさにドラえもん。

竜宮城の王であるワタツミの出番はここまで。この後、トヨタマが山幸彦を追いかけて陸に駆けつけ、出産するが、「覗くな」と言われていたのに産屋を除いてしまった山幸彦が見たものは。トヨタマはワニで、元の正体に戻って、ワニの姿で力んでいるところ。

恐ろしくなって山幸彦逃走~。子どもは無事生まれたものの、恥ずかしさもあってトヨタマ、竜宮城に帰還。という話につながってくる。

トヨタマのほか、山幸彦とトヨタマの子・ウガヤフキアエズの養育を頼まれた、トヨタマの妹であるタマヨリが娘としている。タマヨリは長じたウガヤフキアエズと結婚する。二人が設けた子の一人が初代神武天皇

つまりワタツミは、神武天皇の母方の祖父であり曾祖父でもある。

【関連キャラ】
トヨタマ - 竜宮城の姫、神武の祖母はワニだった
山幸彦 - 神武の祖父は竜宮城に行く、浦島太郎?
タマヨリ - 神武の母 祖母はワニだったが、母は?
海幸彦 - 弟と竜宮城勢力に、屈服させられる隼人
神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?

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【一言切り取り】
ワタツミ「ため息吐いて、どうなすった?」
ワタツミ「タケコプター! ではなくってっと」
ワタツミ「娘は…ワニ、でしたわ… スマン」

【古事記の神・人辞典】
オオワタツミ

【関連カテゴリ】
7.海幸彦と山幸彦

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