玉依毘売命(たまよりびめのみこと=タマヨリ)縦480px
【キャラ設定】初代神武天皇の母なのに、やはり影が薄いイメージ。引っ込み思案で奥ゆかしくて、頼まれたことは断れないタイプの姫だったと思われる。

玉依毘売命(たまよりびめのみこと=タマヨリ)縦500px■玉依毘売命(たまよりびめのみこと=タマヨリ)

玉依姫とも。海神ワタツミの娘で、トヨタマの妹。おそらく、竜宮城の姫の一人。

山幸彦とトヨタマがもうけたウガヤフキアエズ、つまりタマヨリの甥っこに当たるが、その養育を任される。

ウガヤフキアエズが長じて、そのタマヨリと結婚。叔母・甥による結婚。この二人の間に生まれたのが、イツセ、イナヒ、ミケヌ、ワカミケヌの四兄弟。

これらの子たちは長じて、イナヒは母タマヨリを訪ねに海原の国(竜宮城)に行き、ミケヌは常世の国に向かったとされます。

ワカミケヌが初代神武天皇になり、イツセは末弟の東遷に協力しますが、途中、強敵との戦いで重傷を負い、その傷がもとで亡くなります。

一説に、「タマヨリ」というのは固有名詞ではなく、神話及び古代日本では頻出する女性の名前の一般名詞。オオモノヌシに寝取られ孕まされたイクタマも、同じ系統の名前とされる。

神武天皇の母なので、それこそもう少し目立っても良いと思うのですが、名前も一般名詞のものしか伝わらず、存在感も若干希薄。

イメージとしても控えめな子、でしょうか。姉が竜宮城に帰っちゃったからのその子の養育をお願いされるなど、トヨタマがイケイケな娘であるのとは対照的に、奥ゆかしく、頼まれたら断れない姫だったのかもしれません。

しかしこの姫がいなければ、天の神の御子の家系も成り立たないことを考えれば、極めて重要な方と言えます。

山幸彦は、トヨタマがお産の最中に自らの正体であるワニに戻っていたのをビックリして、トヨタマの前から消え、怒り恥ずかしトヨタマは無事出産した子どもを置いて竜宮城に戻ってしまいます。

この子がウガヤフキアエズ、つまりタマヨリが育てた子であり、将来の旦那になるわけですが、姉のトヨタマがワニであれば、妹のタマヨリも何らかの正体があるはずでは?

祖母(姉トヨタマ=ワニ)、母(妹タマヨリ=?)が竜宮城の姫である神武天皇。どんなお気持ちだったのでしょうか。。

【関連キャラ】
トヨタマ - 竜宮城の姫、神武の祖母はワニだった
ワタツミ - 竜宮城の王で山幸彦のドラえもん的存在
山幸彦 - 神武の祖父は竜宮城に行く、浦島太郎?
神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?
イクタマ - 三輪山オオモノヌシにゲットされた美女

【関連記事】
竜宮城の嫁が陸に上がって出産、その時、夫は? 山幸彦、父になる
【古事記を彩る姫たち】トヨタマ - 積極的すぎる竜宮城の姫、神武の祖母の正体とは?

山陵八幡神社 - 神功皇后陵に隣接する丘の上にある、タマヨリがともに祀られる社
宮崎発の子どもダンス映画が完成、2015年公開へ - 山幸彦と海幸彦の説話をアレンジ
女性と『古事記』 - 幸運引き寄せ、願い叶え、美しく、心身浄化

【一言切り取り】
タマヨリ「カワイイ子、がんばろっ!」
タマヨリ「あの子と、ね……」
タマヨリ「立派になって… ウッウッウッ」

【古事記の神・人辞典】
タマヨリ

【関連カテゴリ】
7.海幸彦と山幸彦

【外部ページ】
タマヨリ - Twitter
タマヨリ - Pixiv
タマヨリ - Facebook

ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引