【キャラ設定】皇族とはいえ、皇統からはだいぶ遠い、臣下ともいえる存在ながら、神功皇后、応神、仁徳という古事記中盤の重要な場面に時々登場して、圧倒的な存在感を示すことに鑑み、目力がある、有能かつ頭の切れそうな御仁をイメージ。
■建内宿禰大臣(たけのうちのすくねのおおおみ=建内宿禰)
武内宿禰とも。タケノウチノスクネ。景行・成務・仲哀・応神・仁徳天皇の五代の天皇に仕えたとされる伝説的な人物。
古事記では、仲哀(神功皇后)、応神、仁徳などの編に登場し、存在感を発揮する。
古事記の初出は第八代孝元天皇の項。建内宿禰は孝元天皇の孫にあたる。このあたりの天皇に関する記述は極めて簡素だが、その中に、建内宿禰の誕生と、建内宿禰の子らの系譜が掲載されており、その分量は孝元天皇自身のものよりも上回るほど。
象徴的に登場してくるのは、仲哀天皇が筑紫国(現 福岡県)の香椎宮(かしいのみや)で、熊襲征伐に関する神のお告げを聞こうと、その皇后である神功皇后が神懸りし、天皇が琴を弾き、建内宿禰は前の庭で神のお告げをうかがう、という場面。
この神事の最中、仲哀天皇は急死するが、ほぼ密室状態の中に、被害者と、あと二人(神功皇后と建内宿禰)しかいない状態の中で、これはもう天皇暗殺と考えた方が早そう。
動機は、神託で海を渡れと出たのに、仲哀天皇がふてくされたことと。
また、この後神功皇后は、出産を人為的に遅らせる形で三韓征伐に出るが、これはイミフ。お腹の子が公式発表である仲哀天皇の子であれば、そもそも出産を遅らせる必要性は薄く、実は建内宿禰との不倫の子で、仲哀天皇が、もしかすると薄々ながら二人の仲を疑い、それが態度に出たことが、暗殺につながった可能性もある。
三韓征伐を終え帰国後、神功皇后は出産。この御子が後の応神天皇であるが、この父が建内宿禰だとすれば、息子の応神天皇、孫の仁徳天皇と、その時々の建内宿禰の影響力の大きさも理解できる。
・応神天皇が都に戻り、反乱を鎮圧した時、神と名前の交換をしたり、神功皇后に出迎えられた時、応神天皇が幼少だったためか、すべての言動を建内宿禰が代行している。
・応神天皇が見つけてきた美女カミナガヒメを大雀命(後の仁徳天皇)が一目惚れした時、大雀命は建内宿禰に応神天皇への仲介を依頼している。
・応神天皇期の半島との交流で、百済池などを造成。
・仁徳天皇の皇后イワノヒメは、建内宿禰の孫娘に当たる。
・仁徳天皇の雁の卵に関する逸話でも、建内宿禰は重要な役割を演じている。
以上、古事記に描かれているだけでも建内宿禰はこの時期、別格中の別格の扱いを受けていることが分かる。それは神功皇后との不倫、不倫の子の誕生(応神天皇)に根付いたもの、かもしれない。
そもそも応神天皇と神功皇后が九州から都に戻ろうとしたときに、仲哀天皇の皇子らが突如反逆するような形になっているのも、神功皇后の不倫、応神の父は誰か、仲哀ではないのではないか、という暗黙の疑問があったため、とも考えられる。
そんな謎の超人、それが建内宿禰。
【関連キャラ】
・神功皇后 - 三韓征伐の英雄は息子を溺愛する魔性の女?
・応神天皇 - 自身の登場シーンがあまり多くない天皇
・仁徳天皇 - 古事記中盤の主役はやはり女好きの御仁
・イワノ - 古代日本最強の姫は、史上初のツンデレ?
・カミナガ - 応神がしぶしぶ仁徳に譲り渡した美女
【一言切り取り】
・建内宿禰「やっべ、逆鱗触れた…」
・建内宿禰「計算、どっするのかな?」
・建内宿禰「そこまで、ツンデレ?」
・建内宿禰「このお酒、美味しゅうござる」
・建内宿禰「よくぞ聞いてくれやしたっ」
【収録歌】
・建内宿禰、応神天皇に代わって神功皇后に応えた歌
・建内宿禰、仁徳天皇からの雁の卵に関する問いかけに答えた歌
・建内宿禰、雁の卵に関しての仁徳天皇への寿ぎの歌
【古事記の神・人辞典】
・建内宿禰 - 陵墓情報も。有力視されているのは全国第18位の大きさの古墳(古墳ランキング)
【関連カテゴリ】
・12.神功皇后
【外部ページ】
・建内宿禰 - Twitter
・建内宿禰 - Pixiv
・建内宿禰 - Facebook
・ぶっちゃけ古事記のキャラ図鑑の索引

武内宿禰とも。タケノウチノスクネ。景行・成務・仲哀・応神・仁徳天皇の五代の天皇に仕えたとされる伝説的な人物。
古事記では、仲哀(神功皇后)、応神、仁徳などの編に登場し、存在感を発揮する。
古事記の初出は第八代孝元天皇の項。建内宿禰は孝元天皇の孫にあたる。このあたりの天皇に関する記述は極めて簡素だが、その中に、建内宿禰の誕生と、建内宿禰の子らの系譜が掲載されており、その分量は孝元天皇自身のものよりも上回るほど。
象徴的に登場してくるのは、仲哀天皇が筑紫国(現 福岡県)の香椎宮(かしいのみや)で、熊襲征伐に関する神のお告げを聞こうと、その皇后である神功皇后が神懸りし、天皇が琴を弾き、建内宿禰は前の庭で神のお告げをうかがう、という場面。
この神事の最中、仲哀天皇は急死するが、ほぼ密室状態の中に、被害者と、あと二人(神功皇后と建内宿禰)しかいない状態の中で、これはもう天皇暗殺と考えた方が早そう。
動機は、神託で海を渡れと出たのに、仲哀天皇がふてくされたことと。
また、この後神功皇后は、出産を人為的に遅らせる形で三韓征伐に出るが、これはイミフ。お腹の子が公式発表である仲哀天皇の子であれば、そもそも出産を遅らせる必要性は薄く、実は建内宿禰との不倫の子で、仲哀天皇が、もしかすると薄々ながら二人の仲を疑い、それが態度に出たことが、暗殺につながった可能性もある。
三韓征伐を終え帰国後、神功皇后は出産。この御子が後の応神天皇であるが、この父が建内宿禰だとすれば、息子の応神天皇、孫の仁徳天皇と、その時々の建内宿禰の影響力の大きさも理解できる。
・応神天皇が都に戻り、反乱を鎮圧した時、神と名前の交換をしたり、神功皇后に出迎えられた時、応神天皇が幼少だったためか、すべての言動を建内宿禰が代行している。
・応神天皇が見つけてきた美女カミナガヒメを大雀命(後の仁徳天皇)が一目惚れした時、大雀命は建内宿禰に応神天皇への仲介を依頼している。
・応神天皇期の半島との交流で、百済池などを造成。
・仁徳天皇の皇后イワノヒメは、建内宿禰の孫娘に当たる。
・仁徳天皇の雁の卵に関する逸話でも、建内宿禰は重要な役割を演じている。
以上、古事記に描かれているだけでも建内宿禰はこの時期、別格中の別格の扱いを受けていることが分かる。それは神功皇后との不倫、不倫の子の誕生(応神天皇)に根付いたもの、かもしれない。
そもそも応神天皇と神功皇后が九州から都に戻ろうとしたときに、仲哀天皇の皇子らが突如反逆するような形になっているのも、神功皇后の不倫、応神の父は誰か、仲哀ではないのではないか、という暗黙の疑問があったため、とも考えられる。
そんな謎の超人、それが建内宿禰。
【関連キャラ】
・神功皇后 - 三韓征伐の英雄は息子を溺愛する魔性の女?
・応神天皇 - 自身の登場シーンがあまり多くない天皇
・仁徳天皇 - 古事記中盤の主役はやはり女好きの御仁
・イワノ - 古代日本最強の姫は、史上初のツンデレ?
・カミナガ - 応神がしぶしぶ仁徳に譲り渡した美女
【一言切り取り】
・建内宿禰「やっべ、逆鱗触れた…」
・建内宿禰「計算、どっするのかな?」
・建内宿禰「そこまで、ツンデレ?」
・建内宿禰「このお酒、美味しゅうござる」
・建内宿禰「よくぞ聞いてくれやしたっ」
【収録歌】
・建内宿禰、応神天皇に代わって神功皇后に応えた歌
・建内宿禰、仁徳天皇からの雁の卵に関する問いかけに答えた歌
・建内宿禰、雁の卵に関しての仁徳天皇への寿ぎの歌
【古事記の神・人辞典】
・建内宿禰 - 陵墓情報も。有力視されているのは全国第18位の大きさの古墳(古墳ランキング)
【関連カテゴリ】
・12.神功皇后
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