天石門別神(あまのいわとわけのかみ)

『古事記』に記載のある男神。

別名は櫛石窓神(くしいわまどのかみ)、豊石窓神(とよいわまどのかみ)で、御門の神。

ニニギによる天孫降臨の際、三種の神器に対して、オモイカネアメノタヂカラオとともに添えられた神の一柱。

天岩戸を神格化したものと考えられる。

【主な登場場面】
孫かわいさにものすごい陣容を用意したアマテラス「いってらっしゃーい」

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【主な御神徳(ご利益)】
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