天国津玉神(あまつくにたまのかみ)

『古事記』に記載のある男神。

アメノワカヒコの父。

アメノワカヒコがアメノホヒに次いで高天原による葦原中国平定(国譲り)で葦原の中つ国に派遣された。

しかし、アメノワカヒコがオオクニヌシの娘、シタテルに一目惚れし、高天原を裏切ってシタテルと結婚。そのため、アメノワカヒコは高天原に暗殺される。

夫の死を嘆いたシタテルの悲嘆の声が高天原まで届き、アマツクニタマノカミら高天原に残っていたアメノワカヒコの遺族も葦原の中つ国に下って、アメノワカヒコの葬式に参加した。

その葬式に参加した、シタテルの兄で、アメノワカヒコの親友であるアヂスキタカヒコネをみて、思わず「アメノワカヒコは生きていた、ここにいるじゃないか」と叫んでしまう。

感極まってアヂスキタカヒコネに抱き付いたアマツクニタマノカミに対して、アヂスキタカヒコネが激怒、「汚らわしい死者と間違えるな」と祭場を破壊して、去って行くきっかけを作る。

ちなみに、アヂスキタカヒコネが去って行くのを見て、シタテルが夷振(ひなぶり)と呼ばれる歌を歌い、アヂスキタカヒコネの名を明かす。これも和歌の始まり、とされ、シタテルは和歌の祖となる。

【主な登場場面】
アマテラス「今後、あたしの息子が治める国にすっから」で始まった国譲り
夫を暗殺されたオオクニヌシ娘の悲嘆、悲しい葬式のはずがハチャメチャに

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