御年神(みとしのかみ)

『古事記』に登場する神。

オオトシノカミカヨヒメの子。

『古事記』にこれ以上の記述はないが、父オオトシノカミと同じような神格を有すると考えられている。

異母兄弟のハヤマトノカミが、オオゲツヒメと結婚してもうけた子の一人であるワカトシノカミとも神格を共有しているとされる。

オオトシノカミとカヨヒメの子
オオカグヤマトミノカミ
・ミトシノカミ

【主な登場場面】
オオクニヌシの国造りに関わっていた神々? 穀物増産、海外とのつながり

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【ミトシノカミを祀る神社】
飛騨一宮水無神社 - 主祭神オオトシノカミ含む十五柱の神々と『夜明け前』、草薙の剣
葛木御歳神社 - 一時は大和国最高位の式内名神大社、ミトシノカミなど農業神を祀る
鵜甘神社 - 執権北条時頼が伝授した能を、「水海の田楽・能舞」として伝える式内古社
大和大国魂神社 - 5世紀ごろに大和神社を勧請した淡路国二宮、一遍上人や蜂須賀家ゆかり
香良洲神社 - 伊勢の妹神、20年に一度の式年遷座とお木曳き、烏扇の伝承と夜がらす祭

河尻神宮 - 鎌倉期に鶴岡八幡を勧請、熊本城の南西・裏鬼門、勇壮な10月の秋季例祭
大宮売神社 - 丹波国二宮、弥生時代からの祭政中心地で、大宮売神を祀る最も古い社
遠野郷八幡宮 - 総鎮守、恋愛成就のパワースポットで、9月の例祭には流鏑馬や郷土芸能
日高神社(奥州市) - アテルイ降伏直後の創建、源義家の杉や太刀洗川、火防祭が有名
向日神社 - 式内二社を合祀した古社、本殿は室町期の建築で明治神宮のモデルに

夜支布山口神社 - 大和山口社十四社、摂社立磐神社も式内、本殿は春日移し重文
大歳神社(新温泉町) - 平安前期の創立、10月に県文化財の麒麟獅子、社叢も町指定
中島惣社 - 飛鳥朝に五穀豊穣が祈願された食物神の女神、中島郷48ヶ村の親宮
櫛色天蘿箇彦命神社 - 天足彦国押人の後裔が石見の海岸地域で発展、威厳ある狛犬
有玉神社 - 田村麻呂の創建伝承、徳川家康の愛馬寄進以来の400年続く流鏑馬神事

豊由気神社 - 日本武尊が豊受大神を奉斎、浅間本宮巡拝者が最初に祈願した社
神神社(藤枝市) - 崇神朝の吉例にならって皇極朝に創祀、三ツ鳥居、社叢伐採
賀茂山口神社 - もとは澤田社、所在不明の式内に比定、上賀茂神社の田畑の守護神
奴々伎神社 - 沼池大神、南北朝期に焼失して矢降大明神、10月例祭は稲畑式三番叟
矢降神社 - もとは高見山、高見城落城で山麓に遷座、10月例祭に佐野式三番叟

多為神社(津市) - 田井連らの祖の物部小事、正天神社、今は天之穗日命が主神
小野神社(益田市) - 小野郷に祖神を祀る、明治初頭に再興、菅原神社など合祀