多邇具久(たにぐく)

『古事記』に登場するヒキガエル。オオクニヌシクエビコを紹介した。

オオクニヌシが、出雲(いずも)の美保(みほ=島根県八束群美保関町)の岬に行った時、海上の波の上にガガイモの形をした船に乗って、絹の着物を着た神様が近よってきた。名を問うても名乗らない。

誰もその神を知らないところで、登場してくるのがヒキガエルのタニグク。曰く「この世の中のことなら何でも知っているクエビコに聞くといいよ」。

「ただクエビコは歩けないからね」ということで、オオクニヌシ一行はクエビコのもとに行くと、クエビコは案山子だった。まあ、歩けないわな。そうして懸案の謎の神の名(スクナビコナ)が明かされ、国造りが進んでいくことになる。

【主な登場場面】
国譲りの前の国造り オオクニヌシ、スクナビコナと協力してまじめに働く

【関連記事】 
久延彦神社 - 大神神社末社、案山子なのに知識の神の正体、実はスゴイ人?