【キャラ設定】そもそも騒ぎを引き起こしたのは山幸彦の方。三年間姿を見せず突然舞い戻ってきた山幸彦にあえなく屈服させられますが、なぜ屈服させられなければならないのか。もののあはれを感じさせるような、そんなイメージで仕上げました。
■火照命(ほでりのみこと=海幸彦(うみさちひこ)(ホデリ))
天孫ニニギとサクヤの子。ホデリ。実弟に火須勢理命(ほすせりのみこと=ホスセリノミコト)と火遠理命(ほおりのみこと=山幸彦(やまさちひこ))がいる。
ホスセリノミコトは神話での活動記述がない。山幸彦がヤマト、海幸彦が隼人を象徴し、ヤマトが隼人を屈服させる説話として、竜宮城譚交えて物語が進む。
名前の通り、海で漁をしていた海幸彦と、山で猟をしていた山幸彦。ある日、弟・山幸彦がたまには海で漁をしてみたいと思い、兄の海幸彦に道具の交換を持ちかけた。
海幸彦はソッコー拒否。それでもあきらめきれない山幸彦は、何度も頼んで、やっと道具を交換してもらえる。それで海で漁をしたら、その道具を失くしてしまう。
山幸彦は海幸彦に謝罪し、失くしてしまった道具の補てんを様々おこなうが、許されず、海幸彦は強硬に失くした道具そのものの返還を求める。
この後、山幸彦は海辺で困り果てた所を通りがかりの神に竜宮城の存在と、竜宮城に行ってみるといいよというアドバイス、実際に船に乗せられて、竜宮城に旅立っていく。
竜宮城での話には一切登場しない海幸彦。時は流れて三年後、海幸彦にとっては突然また姿を露わした山幸彦(竜宮城で、姫のトヨタマと結婚、合体生活を楽しんでいたりし、海幸彦との対決を念頭にワタツミと相談、協力を取り付けていた)の前に、あまりにも簡単にあえなく敗退、屈服させられ、「なんでも従います~」と言わされる。
山幸彦にワタツミが伝授したひみつ道具でやられた海幸彦が溺れて海でもがいている姿が、後に隼人舞(隼人特有の舞)になったと言います。
そもそも、道具の交換を持ちかけたのは山幸彦。海幸彦が渡した道具を失くしたのも山幸彦。確かに強情に元の道具じゃなきゃヤダと、海幸彦、駄々をこねましたが、あまり落ち度はないような。まあ、確かにジャイアン的なところがあったので、ワタツミ=ドラえもん、山幸彦=のび太君にやられる、というパターンにはまった、とも言えますが。
実際のヤマト対隼人もこのような言いがかり的なこともたくさんあったのかもしれません。対隼人に限らず、ヤマトの日本の支配権の拡大と強化は、今から振り返れば強者対弱者の戦いです。勝ったもん勝ちが歴史、と言われればそれまでですが。
そもそも、山幸彦も海幸彦との再度の対決あたりになるとほとんどセリフが伝わってなくて、竜宮城のワタツミ・トヨタマの父娘が目立ちすぎます。穿って言えば、山幸彦でさえ、同盟勢力の操り人形だった、とも言えなくもありません。
ともあれ、そんな「あはれ」を古事記において象徴しているのが、この海幸彦かもしれません。
【関連キャラ】
・山幸彦 - 神武の祖父は竜宮城に行く、浦島太郎?
・ニニギ - ご存知天孫は、女心を傷つける女泣かせ?
・サクヤ - 天孫ニニギにお腹の子を疑われる姫
【関連記事】
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・宮崎発の子どもダンス映画が完成、2015年公開へ - 山幸彦と海幸彦の説話をアレンジ
・隼人の楯(復元品) - 隼人の祖・海幸彦ゆかり、古事記ではちょっと可哀想な役どころだが
・釣針 - 山幸彦が兄から借りて失くしてしまい、竜宮城に行くきっかけとなったもの
・『日本神話シリーズ』海幸山幸 - まさに海幸彦が隼人舞を演じるがごとくの溺れざま
【一言切り取り】
・海幸彦「ヤダ、ダメ 何とかしろっ」
・海幸彦「うぉーん、ごめんよ~」
・山幸彦「どんなご都合主義よ、それ」
【古事記の神・人辞典】
・海幸彦
【関連カテゴリ】
・7.海幸彦と山幸彦
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■火照命(ほでりのみこと=海幸彦(うみさちひこ)(ホデリ))
天孫ニニギとサクヤの子。ホデリ。実弟に火須勢理命(ほすせりのみこと=ホスセリノミコト)と火遠理命(ほおりのみこと=山幸彦(やまさちひこ))がいる。
ホスセリノミコトは神話での活動記述がない。山幸彦がヤマト、海幸彦が隼人を象徴し、ヤマトが隼人を屈服させる説話として、竜宮城譚交えて物語が進む。
名前の通り、海で漁をしていた海幸彦と、山で猟をしていた山幸彦。ある日、弟・山幸彦がたまには海で漁をしてみたいと思い、兄の海幸彦に道具の交換を持ちかけた。
海幸彦はソッコー拒否。それでもあきらめきれない山幸彦は、何度も頼んで、やっと道具を交換してもらえる。それで海で漁をしたら、その道具を失くしてしまう。
山幸彦は海幸彦に謝罪し、失くしてしまった道具の補てんを様々おこなうが、許されず、海幸彦は強硬に失くした道具そのものの返還を求める。
この後、山幸彦は海辺で困り果てた所を通りがかりの神に竜宮城の存在と、竜宮城に行ってみるといいよというアドバイス、実際に船に乗せられて、竜宮城に旅立っていく。
竜宮城での話には一切登場しない海幸彦。時は流れて三年後、海幸彦にとっては突然また姿を露わした山幸彦(竜宮城で、姫のトヨタマと結婚、合体生活を楽しんでいたりし、海幸彦との対決を念頭にワタツミと相談、協力を取り付けていた)の前に、あまりにも簡単にあえなく敗退、屈服させられ、「なんでも従います~」と言わされる。
山幸彦にワタツミが伝授したひみつ道具でやられた海幸彦が溺れて海でもがいている姿が、後に隼人舞(隼人特有の舞)になったと言います。
そもそも、道具の交換を持ちかけたのは山幸彦。海幸彦が渡した道具を失くしたのも山幸彦。確かに強情に元の道具じゃなきゃヤダと、海幸彦、駄々をこねましたが、あまり落ち度はないような。まあ、確かにジャイアン的なところがあったので、ワタツミ=ドラえもん、山幸彦=のび太君にやられる、というパターンにはまった、とも言えますが。
実際のヤマト対隼人もこのような言いがかり的なこともたくさんあったのかもしれません。対隼人に限らず、ヤマトの日本の支配権の拡大と強化は、今から振り返れば強者対弱者の戦いです。勝ったもん勝ちが歴史、と言われればそれまでですが。
そもそも、山幸彦も海幸彦との再度の対決あたりになるとほとんどセリフが伝わってなくて、竜宮城のワタツミ・トヨタマの父娘が目立ちすぎます。穿って言えば、山幸彦でさえ、同盟勢力の操り人形だった、とも言えなくもありません。
ともあれ、そんな「あはれ」を古事記において象徴しているのが、この海幸彦かもしれません。
【関連キャラ】
・山幸彦 - 神武の祖父は竜宮城に行く、浦島太郎?
・ニニギ - ご存知天孫は、女心を傷つける女泣かせ?
・サクヤ - 天孫ニニギにお腹の子を疑われる姫
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・釣針 - 山幸彦が兄から借りて失くしてしまい、竜宮城に行くきっかけとなったもの
・『日本神話シリーズ』海幸山幸 - まさに海幸彦が隼人舞を演じるがごとくの溺れざま
【一言切り取り】
・海幸彦「ヤダ、ダメ 何とかしろっ」
・海幸彦「うぉーん、ごめんよ~」
・山幸彦「どんなご都合主義よ、それ」
【古事記の神・人辞典】
・海幸彦
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