伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)

『古事記』に記載のある神。

作鏡連(かがみづくりのむらじ)らの祖神とされている。オモイカネが様々な献策をする中で、天岩戸隠れの際に八咫鏡を作った。アマツマラの上長という感じ。

天孫降臨の際ニニギに附き従って天降るよう命じられ、アメノコヤネフトダマアメノウズメタマノオヤと共に五伴緒の一人として随伴した。

神名は、石の鋳型を用いて鏡を鋳造する老女の意味。鋳物の神・金属加工の神として信仰されている。

【主な登場場面】
キレた姉アマテラスが引き籠り ストリップショーで解決 - 天岩戸隠れ
孫かわいさにものすごい陣容を用意したアマテラス「いってらっしゃーい」

【関連記事】
【古事記の傾向と対策】続・ホトに始まり、ホトに終わった天岩戸隠れ - 今度は男根も
岩戸神楽図 - 古事記の記述に忠実に、山水画タッチで天岩戸隠れを描く【大古事記展】
『倭姫命世記』(3) - 同殿共床との決別と、巡幸の始まり 皇女トヨスキイリビメ
『倭姫命世記』(4) - トヨスキイリビメ「笠縫邑」から丹後へ 大和に戻り引退へ

【イシコリドメを祀る神社】
日前神宮・國懸神宮 - 八咫鏡に先行して制作された鏡が御神体、天岩戸隠れと天孫降臨
玉祖神社 - タマノオヤの墳墓も伝わる、宝石、眼鏡、時計の神は周防国一宮
大笹原神社 - 室町時代の建築である国宝本殿と、重要文化財の境内社本殿がある古社
高座神社(南相馬市) - 相馬氏の崇敬も、江戸初期に衰微、江戸後期に式内社に比定
鳥出神社 - 「天下の勇祭」鯨船行事で有名な、ヤマトタケル白鳥伝説が残る式内古社

七社神社(東京都北区) - 渋沢栄一の寄付や揮毫による社名額、西ケ原一里塚や貝塚遺跡
鵠沼皇大神宮 - 相模国土甘郷総社「石楯尾神社」に建立された烏森神社、8月祭りに山車
大我井神社 - 日本武尊が創祀、鎌倉期に聖天宮を勧請、明治に分離、式内二社の論社
鏡作伊多神社(保津) - 物部姓の保津氏が居住した保津環濠集落に鎮座、旧地名は板敷
鏡作伊多神社(宮古) - 「伊多の坪」宮古池の補屋大明神は大屋? 直線上の鏡作三社

鏡作神社(石見) - 近辺「鏡作」の元宮? 石見遺跡の特殊性、地名「石見」は移住か
鏡作坐天照御魂神社 - 神鏡制作で試鋳した像鏡を奉斎、鏡作三所大明神、2月御田祭
神部神社(寺部) - 当地の鏡作部と関連? 大井荘7ヶ村鎮守、鎌倉期に八幡勧請
磐神社(奥州市) - 巨石を男石として祀る、奥州安倍氏がアラハバキとして崇敬
廣國神社 - 平安中期創建の蔵王さま、明治期に河内鍋の鍋宮大明神などを合祀

新城神社 - もとは神明社、天満宮・杉山社を合併、10月例祭で新城の囃子曲持
関神社(亀山市) - 鈴鹿山麓七郷総社の笛吹大神社、熊野神社、「関の山」夏祭り
江神社(亀山市) - 祈雨・止雨、闇淵の龍神伝承、鈴宮江の森に鎮座、江戸初期に遷座
久々志弥神社 - 舒明朝の創立、箕田御厨の地、福住大明神とも、下箕田獅子舞
須倍神社 - 都田御厨の地、内宮と外宮、69社合祀、10月例大祭で山車引き回し

井田神社(豊岡市) - 平安前期に石清水勧請、太神楽、4年ごと大祭は稀有な賑わい
石井神社(西山町) - 長尾為景を助けた十二明神、9月には神楽「大和舞」奉納
五泉八幡宮 - 五泉城跡、平安前期の勧請、式内の小布勢、宇都良波志か、廣海歌碑
大乃己所神社(大古曽) - 鬼から奪った妻と三輪の明神の伝説、平成の世に拝殿新築
彌尼布理神社 - 平安初期の創建、五穀を司る神、50年ごとの造営、稲の自生の伝承

三条八幡宮 - 三条総鎮守、5月に10万石の格式の大名行列、式内から譲られた太刀
伊米神社(小千谷市) - 越国平定の天香語山命が住した地、義家ゆかりの八幡
村国神社 - 飛鳥期に創建、村国男依を合祀、10月に村国座で子供歌舞伎を奉納

【主な御神徳(ご利益)】
鍛冶・金工・石工、鉄鋼・金物業者の神