■八田若郎女（やたのわきいらつめ＝ヤタノ）

応神天皇とヤカワエとの間の子。実兄に応神天皇の皇太子である宇遅能和紀郎子（うじのわきのいらつこ＝和紀郎子）、実妹にメドリがいます。

異母兄である仁徳天皇が皇后イワノが旅行中に迫って来たので、デキてしまいますが、ダンナの浮気を知ったイワノが激怒して家出。

仁徳天皇大慌て。何とか家出騒動を終結させたら、すぐに仁徳天皇はヤタノに改めての求愛。ヤタノもその愛を受け入れます。

古事記に記述はありませんが、イワノの死後、仁徳天皇の皇后になります。異母兄妹間ですが、兄妹愛で落ち着いた、ということになりそうです。

メドリが仁徳天皇に求愛された時、「実姉のヤタノもろくに可愛がれない恐妻家」を理由に仁徳天皇を振り、別の母を持つ異母兄のハヤブサとデキて、二人で仁徳天皇に反逆します。

メドリの言葉から、イワノが存命中のヤタノはあまり仁徳天皇の寵愛を受けられなかったことが分かりますが、だからと言って、男を振って、しかも反逆まで走った実妹メドリと比べると、性格は温厚で、どこか引っ込み思案、おとなしくオトコを待っている乙女、というイメージをうかがわせます。

【関連キャラ】
・仁徳天皇 - 古事記中盤の主役はやはり女好きの御仁
・イワノ - 古代日本最強の姫は、史上初のツンデレ？
・メドリ - 仁徳天皇を振った女、反逆して誅される
・和紀郎子 - 応神皇太子は、貴公子然として朗らかな皇子
・ヤカワエ - 日本で初めてスタイルを激賞された美女
・応神天皇 - 自身の登場シーンがあまり多くない天皇

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【一言切り取り】
・ヤタノ「いや、だめですっ……」
・ヤタノ「ずーと、待ってます…」
・ヤタノ「やっと、一緒ですね…」

【収録歌】
・ヤタノ、仁徳天皇からの愛の歌への返歌「貞操、守ります」

【古事記の神・人辞典】
・ヤタノ - 陵墓情報も。陵墓参考地は全国第13位の大きさの古墳（古墳ランキング）

【関連カテゴリ】
・14.仁徳天皇

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