水蛭子(ひるこ)

『古事記』に記載のある神で、イザナギイザナミ別天神(ことあまつかみ、別天津神とも)の命により、託された天沼矛(あめのぬぼこ)で作った淤能碁呂島(おのごろじま=オノゴロ島)に降り立ち、結婚して、産まれた初めての子。

女神であるイザナミから子作り(合体)を誘ったために不具の子に生まれたため、葦舟に入れられ淤能碁呂島から流されてしまう。

次に生まれたアハシマともども、イザナギとイザナミの御子の数には含まれない、とされる。

【主な登場場面】
イザナギとイザナミの子作り(国産み)、最初はうまくいかなかったワケとは?

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【ヒルコを祀る神社】
西宮神社 - 白熱の福男選びで有名な、えびす神社の総本社、漂着したヒルコを祀る
越木岩神社 - 子授かり泣き相撲で有名、マンション開発で磐座撤去の危機に瀕す古社
名居神社 - 地震除けの神、伊賀国式内社で、元伊勢「隠市守宮」の候補地の一つ
服部天神宮 - 菅原道真の足病を治した大阪きっての「足の守護」、福娘や梅乙女を公募
宇太水分神社(中社) - 鎌倉期造営の国宝の本殿、ロマンティックな菟田野みくまり祭

猪田神社(猪田) - 国史見在社「伊賀津彦神」か、あるいは式内社 祭祀遺跡や古墳も
檜尾神社 - 元伊勢「甲可日雲宮」伝承地、ニニギの青龍伝説とサルタヒコの御田植祭
松葉神社 - 1300年前に津島神社から勧請という伝承ある古社、隠れた嵐神社?
筑波山神社 - 関東地方屈指の聖地、男体山・女体山の東西峰の筑波山を神体山とする
御首神社 - 病気平癒・学業成就「首から上の大神様」、平将門の首が神矢で射落とされた場所

安江八幡宮 - 平安期創建の加賀起き上がりで知られる「鍛冶八幡さん」、水天宮を合祀
神明神社(福井市) - 伊勢神宮の神領、平安初期に現地の人が勅命を得て内宮を勧請
荒田神社(多可町) - 少彦名命が降臨して村人を救った式内の古社、坂上田村麻呂ゆかり
蛭児神社(霧島市) - 蛭児尊が流れ着いた奈毛気の杜、西郷どんゆかりの大隅国二宮
美和神社(桐生市) - 崇神朝に大和国の三輪山を勧請、「関東一社」の桐生ゑびす講

三尾神社 - 「うさぎ」で有名な卯年生まれの守護神、境内には朝瓜祭の日御前神社も鎮座
寶來山神社 - 奈良時代創建の八幡宮、高野山とのかかわり深く、本殿や絵図が重要文化財
湯神社(松山市) - 景行天皇が創建した道後温泉の守護神、喧嘩神輿と初子祭、湯祈祷祭
飽波神社(藤枝市) - 湧き水が諸病に霊験・湧霊の庭、宿の総社で3年に一度の藤枝大祭
山国神社 - 平安遷都の際に和気清麻呂が祭主となり創建、10月例祭では山国隊の鼓笛行進

厳島神社(松山市) - 古墳時代の創祀、10月7日には計4体の喧嘩神輿、虎舞と「人の道」
和田神社(神戸市) - 朝鮮通信使の祈願を成就、勝海舟や慶喜も訪問、5月例祭にだんじり
兵主神社(丹波市) - 奈良朝創建、近衛家の産土神、疱瘡の神、社叢に巨大なオガタマノキ
岩屋神社(明石市) - 成務朝の創祀故事に起源のある「おしゃたか舟神事」が伝わる古社
桜岡神社(宇佐市) - 四日市地区450年の伝統的祭典が根付く蛭子宮、12月にえびす祭り

二葉山神社(宇佐市) - 昭和の大横綱・双葉山の生家近く、奈良期の創建、落雷の伝承
林田八幡神社 - 『風土記』の里、平安時代に八幡勧請、4月に中臣印達祭、2月に厄神祭
麻氐良布神社 - 麻底良山鎮座、『日本書紀』記載の朝倉社、近郷では高神様と尊崇される
高倉神社(伊賀市) - 卑弥呼の父?が創祀した倉庫の神、桃山期の社殿とシブナシガヤ
別小江神社 - 安産の神として代々崇敬、江戸期は「六所明神」、加藤清正の石など

伊射奈岐神社(山田東) - 雄略朝に倭姫の示教によって奉斎、五社宮と呼ばれた式内一座
阿理莫神社 - 物部氏の後裔である安幕氏が饒速日命を奉斎、10月秋祭はだんじり祭り
堀川戎神社 - 「キタの堀川」十日戎で知られる欽明朝創祀の古社、境内に地車稲荷
柳原蛭子神社 - 「柳原のえべっさん」、1月に十日えびす大祭、まぐろ奉納神事
舞子六神社 - 播州明石郡山田村の総鎮守である六社大明神、10月ふとん太鼓の巡行

若宮八幡宮社(京都市) - 源頼義の邸内に勧請、8月に日本最大級の陶器市
堤根神社(門真市) - 日本最古の茨田堤の建造で祖神を奉斎、ひょうたん絵馬や浮守
陽夫多神社 - 宣化朝の創建、高松橋、羯鼓踊り・裸々押し・祇園祭など伝統行事
布施戎神社 - 式内社旧地、今は十日戎の福笹や福娘で知られる商売繁盛の神
松尾神社(甲州市) - 景行朝に創祀、日本武尊の褥塚と桜、後に八幡合祀で六所宮

夷子神社(伊東市) - 自然石を置いた井戸の上に本殿、式内「伊波氐別命神社」論社
蚕影神社(つくば市) - 全国にある蚕影神社の総本社、金色姫の伝説、養蚕業とともに
石津太神社 - 流された蛭子命が漂着「日本最古の戎宮」、12月やっさいもっさい
畠田神社(明和町) - 明治に多数の式内を合祀、『倭姫命世記』の兵名胡神社も?
津田神社(多気町) - もとは式内「林神社」、明治に式内論社含む村内40社を合祀

殖栗神社(四日市市) - 物部系で中臣氏と同祖の殖栗連、10月例祭に市場町獅子舞
綱敷天神社 - 嵯峨天皇を奉斎、道真が綱に座り梅を照覧した地、梅田キタの起源
岸城神社 - 岸和田城三ノ丸、9月に岸和田祭、急坂を一気に駆け上がるだんじり
六所神社(半田山) - 朝日山の中腹、旭日に面する波多村の式内論社、芭蕉句碑
多太神社(小松市) - 継体天皇の勧請、実盛の兜と7月にまつり、初詣はかぶと鍋

澪標住吉神社 - 「みをつくし」酒造・海運で繁栄して大阪市章に、夏に布団太鼓台
服織田神社 - 機織りに馴染み深い地名と御祭神、11月に神輿と、華麗な山車巡行
真木山神社 - 和銅3年以前の創祀、白石明神とも、4月に江戸中期以来の能楽奉納
守田神社(七二会) - 鎌倉期に植えられたスギの御神木、江戸後期からのおねり
足坏神社 - もとは白鬚明神社、江戸期に式内比定「あしつき」葦付天神・足都機

八幡大神宮(北清水) - 南北朝期、誠阿上人を火攻めから救い、悪疫退散した不焼宮
氷川神社(高田) - 貞観年間に勧請、在原業平も参拝「男体の宮」、1月御奉射祭
生根神社(大阪市) - 勝間「上の天神」、だいがくとかぼちゃ、セーマンドーマン
子安神社(八王子市) - 市内最古の安産の神、7月祇園祭で神輿宮入り、8月に薪能
庄内神社(豊中市) - 大正期に七つの村社が合併、10月に太鼓、1月に庄内戎祭

吉志部神社 - 桃山期の七間社流造の本殿焼失、その後すぐに復元、10月どんじ祭
磐手杜神社 - 鎌足が勧請、中世には社殿の見事さ称えられ春日社へ、5月に馬祭
検見川神社 - 平安期から奉斎「八方除総鎮護」、8月例祭にダイナミックな御輿もみ
北辰妙見神社 - 陰陽道や風水学などの根幹「妙見さん」、謂れある鎌倉期の梵鐘
高向神社(河内長野市) - 近世には五社明神、江戸初期本殿、幕末絵馬、日野獅子舞

宮浦神社(姫路市) - もと式内・家島神社? 天神祭で当社火を採火、白髭霊祠
里外神社 - 五十瓊敷命ゆかり機織りの守護神、霊剣とカレイ献上、岡田の戎さん
南近義神社 - もとは丹生神社、後に天野明神、明治期に周辺各社合祀、36柱の神々
奈加美神社 - 平安初期創建の大宮神社、七座七社の惣鎮守、江戸期再建の本殿
富岡八幡宮(横浜市) - 頼朝が勧請、後に「波除八幡」、7月祇園舟、9月湯立神楽

岩樟神社 - 水蛭子の生誕地、ここから流された水蛭子が到着したのが西宮神社
蛭子神社(那賀町和食) - 空海が遷宮、流鏑馬、県指定の天然記念物「ボウラン」
敷島神社(吉野川市) - もとは西宮八幡、式内を合祀した河辺八幡などを合祀
神舘飯野高市本多神社 - 神戸総社、式内三社含む神舘・飯野・高市・本多の各社
楠郷総社神明社 - 南北朝期に楠山城初代城主が信州を勧請、河曲郡式内の見方も

子持神社 - 子持山の南麓、中腹に奥宮、子授け・安産の守護神、御籠り神事
巨椋神社 - 巨椋池のほとりで巨椋氏の祖神奉斎、後に春日明神、境内に子守神社
須部神社 - 奈良初期に恵比寿神を奉斎した若狭ゑびす、西の神・西神社、陶之宮
蟻通神社(田辺市) - 奈良朝創建の御霊さん、10月に半月の湊祭、獅子舞と渡御
曽尾神社 - 奈良初期の創立、往時は三十八所蔵王大権現とも、境内二社と磐座

香山神社 - 開拓の祖神、天香山命を祀る、摂社に天日矛祀る同規模の牛尾神社
多由比神社 - もとは天神社とも、社名が地名に転訛、4月に神事エッサカエットウ
水門吹上神社 - 神武天皇の男水門の地、和歌山十日戎と「のし餅」の発祥、牛の舌餅
六所神社(浜松市堀谷) - 長師の里の長谷六所大明神社で式内・長谷神社の論社
七ツ森神社 - 久努国造を奉斎、七つの塚の伝承、賀茂社を勧請、スダジイの巨樹

大野日吉神社 - 奈良朝創祀の古社、7月山王祭で山王悪魔払・獅子舞・神幸・奴行列
敏太神社(松阪市) - 「みぬだ」鎌倉期に八幡合祀、「すすきこわし」など各種神事
川添神社 - 式内・相鹿牟山神社、「ごみかけの宮」2月に奇祭・五身懸祭

【主な御神徳(ご利益)】
豊漁守護・海上安全・商売繁盛