■赤猪子（あかいこ＝アカイコ）

古事記に登場する美童女、長じて老婆。

雄略天皇に童女の頃見初められ、「オマエ可愛いから、大人になっても嫁行くな。大人のオンナになったら呼んでやる」と言われ、その通りにしていたら、70年たっても雄略天皇からの連絡がなく、お婆ちゃんになってしまった。

80歳を過ぎた時、雄略天皇に事情を話そうと都に上る。

雄略天皇はそれまでに女に声かけすぎていてか、当然ながらアカイコのことをすっかり忘れていて、最初は、きったない婆だな～、とか思っていたが、アカイコの話を聞いて、さすがに同情。

一度でも抱いてやろうと思ったが、さすがにそこは勃たず。歌を何首か送る。

それに応えて、アカイコも返歌。その中には、皇后ワカクサカの美しさや若さを嫉む言葉もあるなど、哀愁を漂わせる。

アカイコが美童女から老婆になっているのに、雄略天皇や皇后ワカクサカは年を取っていない感じがします。皇族の神聖さを示すものとも言われますが、この逸話から見えるのは素直に読めば傲慢さ。

どちらかというと人生の無常をも諭しているもので、雄略天皇が若いままというのはどちらかといえば罰則的な意味合いの方が強いかな、という感じがします。

【関連キャラ】
・雄略天皇 - 古事記後半の主役は、傍若無人な暴君
・ワカクサカ - 暴君・雄略を馭するほどのほっこり姫

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【パワースポット】
・乘田神社 - 優柔不断さが人生を台無しにする、決断の重要さをかみしめる

【一言切り取り】
・アカイコ「いつまで待てばいいのですか？」
・アカイコ「若いって、羨ましい…」
・アカイコ「私の青春を、返してくれませんか？」

【収録歌】
・アカイコ、70年も待ちぼうけさせられた雄略天皇に送った歌
・アカイコ、雄略天皇に待ちぼうけされ、皇后ワカクサカの若さを嫉んだ歌

【古事記の神・人辞典】
・アカイコ

【関連カテゴリ】
・18.雄略天皇

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