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【キャラ設定】小野小町の形容に使われる(小野小町は、古の衣通姫の流なり by古今和歌集)ほどの、古代日本史上最も美しい女性という部分を特に意識しました。可憐さはある程度残しつつ、カルミコの流刑地・伊予まで追いかける思いっきりの良さ、情熱さもあわせて表現。

軽大郎女(かるのおおいらつめ=カルノ)縦500px■軽大郎女(かるのおおいらつめ=カルノ)

日本古代史上NO.1美女。あまりの美しさに、その身の光が衣を通して出ているような娘という衣通郎女(そとおしのいらつこ)の尊称あり。允恭天皇の娘。

同母兄のカルミコと禁断のタブーを犯し、同母兄妹による近親相姦が古事記に描かれている。

カルミコ、カルノを抱きたくて辛抱たまらんという歌と、カルノと実際に合体して、「最高っ!」という歌を残す。よほどうれしかったのでしょう。

カルミコはもともと皇太子だったが、このタブーのために同母弟の穴穂御子(後の安康天皇)らに追放され、廃太子となり、伊予(現 愛媛県)に流される。別れがたいカルノもその後を追う。

出会った二人はまた愛し合ったが、結局は心中する。この1篇だけに12首が歌われる、古代ラブロマンス・オペラの真骨頂。

ただ、カルノ自身の肉声は、セリフはなく、二首の歌しか伝わらず。一首目は、流刑されるカルミコに対して、浮気するなよ、というもの。二首目は、辛抱たまらんので流刑地の伊予まで行くよ、というもの。

衣通郎女は主に容姿を激賞したものと考えられますが、そこから派生して連想される深窓の令嬢、可憐さなどとは程遠い、積極的行動派の女性だったようです。

特に当時は最果てともいうべき伊予に女性一人で向かう、というのは相当な冒険だったはずです。

今でいう日本的美人とは少しずれがあるようですが、そこに当時の価値観に思いを馳せられる余地もある、兄妹愛に殉じた姫でもあります。

【関連キャラ】
カルミコ - 禁断の近親相姦に走る日本最古の歌人
安康天皇 - 近親相姦を糾弾して皇位に就くも暗殺される

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【パワースポット】
軽之神社と比翼塚 - 古事記最大の悲恋の地は、恋愛成就の日本最強の御利益

【一言切り取り】
カルノ「兄に、聞いてください…」
カルノ「いやっ、追いかけます…」
カルノ「どこまでも、ついていきます…」

【収録歌】
カルノ、カルミコが伊予に流された時にカルミコの女遊びを心配した歌
カルノ、我慢できずに実兄のカルミコを伊予まで追い駆けた時に詠んだ歌

【古事記の神・人辞典】
カルノ

【関連カテゴリ】
16.允恭天皇

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