水も滴るイイ女の、おまえ~
ほれ、オレのナニを握れ
ナニを握って、ぎゅうと握れ
固くなるまでしっかり握れ
ナニを握らせてやるオンナよ~

歌い手:雄略天皇
出 典:盃に葉っぱが入ってしまったので、その盃を献上した女を殺そうとする雄略天皇
章立て:18.雄略天皇

雄略天皇縦480px雄略天皇が長谷で皇后・若日下王(わかくさかのみこ=ワカクサカ)、愛妃・袁杼比賣(をどひめ=ヲドヒメ)らとともに酒宴をしていた時にヲドヒメに向けて歌った歌。

色々な解釈のある歌ですが、ここでは三浦佑之『口語訳 古事記 人代篇』文春文庫、2006年12月の役に従っています。

お酒の席での戯れ的な歌ということですが、公衆の面前で、手コキを強要するような歌を歌うのはさすがに雄略天皇。

向けられたヲドヒメも思わず赤面、したのは想像に難くありません。

また、この酒宴には皇后ワカクサカもいたはず。夫が愛人に手コキをお願いして、その場面に遭遇、というより大ぴらげに、その時、妻は…

色々と物議をかもす歌ですが、やはり雄略天皇の性格をよく表す歌の一つとは言えそうです。

そのような歌を送らなければならないほど、ヲドヒメは魅力的だった、ということかもしれません。

お酒の席での戯れの歌、という意味で、宇岐歌(うきうた)と呼ばれています。

【一言切り取り】
雄略天皇「ナニをしっかり握れやっ」

※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。

水のしたたるようなそのお孃さんが、
銚子を持つていらつしやる。
銚子を持つならしつかり持つていらつしやい。
力を入れてしつかりと持つていらつしやい。
銚子を持つていらつしやるお孃さん。

【古事記の傾向と対策】古事記に収録されている歌113首の索引、リンク集

【関連キャラ】
雄略天皇 - 古事記後半の主役は、傍若無人な暴君
ヲドヒメ - 恥ずかしがり屋の姫、雄略に弄ばれる
 

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