日下部のこちらの山と、立ち並んだ平郡の山の、
あちらこちらの山の渓谷に~、
生い茂っている葉の広い熊樫。
その根の方には組み合った竹が生え、
その枝の彼方には茂った竹が生えている~
その組み合った竹のように、ワシとオマエとは、
まだ“くんずほぐれつ”してないけど~
後日たくさん“しよう”ね~
私の愛しい妻よ~
あちらこちらの山の渓谷に~、
生い茂っている葉の広い熊樫。
その根の方には組み合った竹が生え、
その枝の彼方には茂った竹が生えている~
その組み合った竹のように、ワシとオマエとは、
まだ“くんずほぐれつ”してないけど~
後日たくさん“しよう”ね~
私の愛しい妻よ~
歌い手:雄略天皇
出 典:雄略天皇「あの家、気に入らね、燃やせ」 嫁取りで早くエッチしたくて歌った歌
章立て:18.雄略天皇

二人の結婚の話が出てから、時の天皇であった安康天皇がいとこを誅してその妃を奪い、皇后とし、その皇后の連れ子(マヨワ)に暗殺され、皇子時代の雄略天皇がマヨワを討とうとしたけど、それに乗り気ではなかった兄二人を殺っちゃって、最後にはマヨワを討ったけど、その後、無礼と感じたいとこを殺しちゃうなど、すったもんだが多くありました。
そういう意味で、雄略天皇にとって、ワカクサカの嫁取りは待ちに待った待望の日。喜びと期待が爆発。
ましてや、ジャイアン雄略天皇を今後支えることになるできたオンナ、恐らく大変な美女だったであろうワカクサカ。雄略天皇、体がうずいてどうしようもない、というのがこの歌から感じられます。
【一言切り取り】
・雄略天皇「くーぅ、早くシテ~な~、おいっ」
※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。
この日下部の山と
向うの平群の山との
あちこちの山のあいだに
繁つている廣葉のりつぱなカシの樹、
その樹の根もとには繁つた竹が生え、
末の方にはしつかりした竹が生え、
その繁つた竹のように繁くも寢ず
しつかりした竹のようにしかとも寢ず
後にも寢ようと思う心づくしの妻は、ああ。
向うの平群の山との
あちこちの山のあいだに
繁つている廣葉のりつぱなカシの樹、
その樹の根もとには繁つた竹が生え、
末の方にはしつかりした竹が生え、
その繁つた竹のように繁くも寢ず
しつかりした竹のようにしかとも寢ず
後にも寢ようと思う心づくしの妻は、ああ。
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