天皇たるべきオレっちを島流しった~、
上等だ、コラ!
いつか必ず帰ってくるぜ~
だから、オレっちの住んでいた畳を
決して汚すんじゃねーぞ。
畳って言っているけど、
実際はカルノ、オマエのことだぜ~
浮気すんなよ!
上等だ、コラ!
いつか必ず帰ってくるぜ~
だから、オレっちの住んでいた畳を
決して汚すんじゃねーぞ。
畳って言っているけど、
実際はカルノ、オマエのことだぜ~
浮気すんなよ!
歌い手:木梨之軽王(きなしのかるのみこ=カルミコ)
出 典:同母兄妹、禁断の情事 皇位を追われ、伊予に流されて心中する兄妹ふたり
章立て:16.允恭天皇

その時に最愛のカルノに対して呼びかけた歌の二首目です。
一首目が流刑先の遠さを思って、二人の使いは鳥だよ~、と指摘に歌ったのに、この二首目ではカルノ自身の浮気や、周囲がカルノをほっとかないだろうことを予見して、横取りすっなっよっ、と命じたものとなっています。
まあ、大変大事な念押しではあって、そこまでカルノのことが案じられたのでしょう。
また、逮捕以来隔離され続けて、カルミコの精神状態もおかしくなっていたのかもしれません。カルノを思う気持ちが高じて、ノイローゼに近い状態に陥っているような感じもうけます。
とにかく、こうしてカルミコは実際伊予に流されていきます。
なお、この歌は古事記において夷振(ひなぶり)の片下ろしとされています。
【一言切り取り】
・カルミコ「浮気すっなよ、手だすなっ!」
・カルミコ「マイハニー、別れは一時さ~」
※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。
わたしを島に放逐したら
船の片隅に乘つて歸つて來よう。
わたしの座席はしつかりと護つていてくれ。
言葉でこそ座席とはいうのだが、
わたしの妻を護つていてくれというのだ。
船の片隅に乘つて歸つて來よう。
わたしの座席はしつかりと護つていてくれ。
言葉でこそ座席とはいうのだが、
わたしの妻を護つていてくれというのだ。
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・カルミコ - 禁断の近親相姦に走る日本最古の歌人
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