カルノよ~、
そんなにひどく泣いたら、
人は二人のことを知ってしまうだろう~
波佐山の鳩のように、
こっそりと泣きに泣くがよい~
そんなにひどく泣いたら、
人は二人のことを知ってしまうだろう~
波佐山の鳩のように、
こっそりと泣きに泣くがよい~
歌い手:木梨之軽王(きなしのかるのみこ=カルミコ)
出 典:同母兄妹、禁断の情事 皇位を追われ、伊予に流されて心中する兄妹ふたり
章立て:16.允恭天皇

その時にカルミコが歌った歌がこれです。
もう二人の仲がばればれで、こんな騒ぎになっているのに、カルノに対して、あんまり泣きすぎると二人の仲が分かっちゃうよ~というような内容は、どうにもKYです。
まあ、カルノとしては、最愛のカルミコが捕まってしまったことに対して号泣し、カルミコはそれを何とか慰めようとしたのかもしれませんが。
捕まってもカルノに対する愛を貫くカルミコ。次の歌もカルノへの思いのたけをぶちまける歌です。
この歌は古事記において、天田振(あまだぶり)としています。
【一言切り取り】
・カルミコ「泣くなっ、バレちゃうぜっ」
※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。
空飛ぶ雁、そのカルのお孃さん。
あんまり泣くと人が氣づくでしよう。
それでハサの山の鳩のように
忍び泣きに泣いています。
あんまり泣くと人が氣づくでしよう。
それでハサの山の鳩のように
忍び泣きに泣いています。
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