海辺を行くのは、歩きにくいな~
広い河原にお生い茂っている草がゆらゆらしているように~
海に行くとゆらゆら足を取られて進みにくい~

歌い手:ヤマトタケルの遺族
出 典:死んでからも伝説作るヤマトタケル、死後は白鳥になり、遺族を困らせる?
章立て:11.ヤマトタケル

伊吹山の神退治で油断して返り討ちに遭い、瀕死の重傷を負ったヤマトタケルが、能煩野(現 三重県亀山市)で没します。その知らせを聞いて、すぐに能煩野に駆けつけたヤマトタケルの遺族たち、しかし、遺骸は大きな白鳥になり、飛び立ってしまいます。

その白鳥を追いかけた際の、遺族たちが歌った歌の二首目。

一首目でも、歩きづらさを訴えていた遺族たちですが、この二首目でもやはり同じような訴えです。違うのは一首目が河原だったのが、二首目は海辺になったというシチュエーションだけ。

死後でも自由奔放なヤマトタケルに対して、遺族たちも苦笑いして「困ったもんだ」と言っているような情景が目に浮かびそうです。

ヤマトタケル白鳥になり、遺族が追いかけるの巻、三首目の磯辺に続きます。

この歌は天皇の葬儀の時に歌われる葬儀の歌の一首とされています。

※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。

海の方から行けば行き惱む。
大河原の草のように、
海や河をさまよい行く。

【古事記の傾向と対策】古事記に収録されている歌113首の索引、リンク集

【関連キャラ】
ヤマトタケル - はっちゃけ皇子の英雄譚、最期は?

前へ | 歌一覧 | 次へ