常陸国の筑波を過ぎて、幾夜寝ただろうか~

歌い手:倭建命(やまとたけるのみこと=ヤマトタケル)
出 典:ヤマトタケル、妻の一人を泣く泣く犠牲に「ああ、わが妻よ」⇒あずま=関東
章立て:11.ヤマトタケル

倭建命(やまとたけるのみこと=ヤマトタケル)縦480pxヤマトタケル、東国遠征での初めての歌。

これだけでは全く意味不明です。前の、愛妻・弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと=オトタチバナ)、その後の、「ああ、わが妻よ~」という叫びを受けての、歌となります。

また、この問いかけの歌に応じる、老人の歌もセットになっています。

オトタチバナの犠牲を払って完遂できたヤマトタケルの東国遠征。甲斐国(現 山梨県)まで戻ってきた時、改めて、オトタチバナを失って、そのまま東国遠征を続けて、どのくらい経ったのだろうか、と思った、と解釈するのが正しいのでしょうか。

相模の国造の罠による火攻め、オトタチバナの犠牲、と多くの困難を乗り越え、ようやく東国遠征のゴールが見えてきた感慨も含まれているかもしれません。

しかし、それでもやはり歌と呼べるかどうか。神武天皇の一首目と同じようなところはあります。天つ神系、歌はやはり苦手でしょうか? しかしこの後、ヤマトタケルは歌の名手となっていきます。

※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。

常陸の新治・筑波を過すぎて幾夜寢たか。

【古事記の傾向と対策】古事記に収録されている歌113首の索引、リンク集

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酒折宮 - 記紀に記された甲斐国酒折宮、文人・皇族が参拝した連歌発祥の地

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