大和の高佐士野を七人の娘たちが行きますが、
その娘たちの中で、どの娘を抱きます?

歌い手:大久米命(おおくめのみこと)
出 典:中央進出の神武天皇が改めて嫁取り、絶世の美女の出生譚はまさかのスカトロ?
章立て:8.神武天皇

大久米命(おおくめのみこと)縦480px東遷を完了させた神武天皇が、中央進出して、改めて嫁取りした際に、嫁探しを任された側近の大久米命が神武天皇にどの娘さんにするか呼びかける歌。

変わった出生譚を持つ比売多多良伊須須気余理比売(ひめたたらいすけよりひめ=イスケヨリ)が郊外に何人かの娘と遊びに出かけるところを、神武天皇と大久米命が眺めており、大久米命が「誰にします?」と問いかけているところ。

次の神武天皇の歌が、神武天皇の返事になります。

ところで、中央進出して、それにふさわしい新たな嫁を探す、というのは、現代の感覚でも分からないではないですが、オオクニヌシスセリのように、糟糠の妻という感覚も当時はあったような気がします。このあたりも天つ神と国つ神の性質の違いを示すのかもしれません。

【一言切り取り】
大久米命「どの娘がイイの?」

※下記は、現代語譯 古事記 稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳による現代語訳。上のぶっちゃけ訳とも見比べてください。

大和の國のタカサジ野を
七人行く孃子たち、
その中の誰をお召しになります。

【古事記の傾向と対策】古事記に収録されている歌113首の索引、リンク集

【関連キャラ】
大久米命 - 神武の片腕は斜に構えた万能の自信家
神武天皇 - 初代は血筋が良い、おっとり貴公子?
イスケヨリ - 神武皇后、スカトロ的出生譚の美女


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