古事記を彩る姫たちエントリーNO.02 八上比売(やがみひめ=ヤガミ)
櫛名田比売(くしなだひめ=クシナダ)はヤマタノオロチに登場する姫ですが、こちらも絵本や児童文学でもお馴染みの因幡の白兎に登場する姫です。
そもそも、因幡の白兎の説話は、大国主命(おおくにぬしのかみ=オオクニヌシ)が使いっぱ的ににーちゃん連中(八十神)の結婚したいNO.1女神・八上比売(やがみひめ=ヤガミ)求婚に付いていく途中での出来事です。
因幡の白兎では、ワニを騙し、その報復として皮をはがされたウサギを、八十神はいじめ、オオクニヌシは治療してあげたため、ウサギはオオクニヌシとヤガミの結婚を予言します。
ウサギの予言通り、ヤガミは八十神からの求婚を断り、オオクニヌシとの結婚を宣言します。すると、八十神はパネェーことに、オオクニヌシを殺すことを決意し、実行に移します。
そのため、オオクニヌシはホントに何度か殺されます。ヤガミがオオクニヌシを選んだばかりに。。
その都度復活はしますが、八十神の迫害に耐えかねたオオクニヌシは、自分の先祖でもある建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと=スサノヲ)に相談すべく、黄泉の国に行きます。
そこで、オオクニヌシは後に正妻となる、スサノヲ娘・須勢理毘売命(すせりびめ=スセリ)と出会い、結ばれます。
愛娘を取られたスサノヲはオオクニヌシに(自分の子孫なのに)死に至るほどのいじめを行い、いびり倒します。
逆襲に出たオオクニヌシはスセリと駆け落ち、黄泉の国を脱出して戻ってきます。スサノヲのところから奪ってきた武器で、八十神を見事成敗します。
ここで、ようやくオオクニヌシはヤガミと結ばれます。
しかし、解釈的にはヤガミがオオクニヌシの初めての妻ということになっているようなので、ヤガミがオオクニヌシを選んだ時点で(オオクニヌシが黄泉の国行ってスセリと会う前に)、ふたりはソッコーでチョメチョメ、うぉっほぉん、ゲフゲフ、結婚していたのかもしれません。
さて、ヤガミはオオクニヌシとの子をなすと、嫉妬深い正妻・スセリを恐れて、子どもを置いて実家に戻ります。この子どもの置き方がまたすごい。子を木の俣に刺し挟む、というもの。なので、この子どもの名前は木俣神(このまたのかみ)と呼ばれています。
この木俣神がオオクニヌシの長男とされていることが多いので、ヤガミとの結婚の方が先だった、ということになっているのかもしれません。
古事記において、ヤガミのセリフは一つ残っています。八十神からの求婚を断り、オオクニヌシと結婚すると宣言したものです。かなり気の強そうな感じがする口調ですね。
しかし、正妻に遠慮して、子どもを置いて実家に帰るあたりは、分をわきまえているというか、引き際がよいというか。慎み深いのかもしれません。
八十神との戦いは、ヤガミを得る戦いでもあったはずなのですが、その途中で相談に寄ったスサノヲの家の娘に惚れてモノにするあたり、オオクニヌシの女好き、うぉっほぉん、ゲフゲフ、大物さが現れているのかもしれません。後日、大量の現地妻を抱えることを暗示?
オオクニヌシLOVEを貫いたのに、オオクニヌシがやっと戻ってきたら、新しい女を連れてきていた、という場面、ヤガミにとっては非常につらかったかもしれません。それが、オオクニヌシとの間の子を木の股に刺すという置き方につながったかもしれませんね。
結婚したいNO.1女神という、古事記の姫の中では初めてとも言うべき、女性への形容が登場したヤガミちゃんも、古事記での登場はここまで。
売沼神社(鳥取県鳥取市)、都波只知上神社(鳥取県鳥取市)、島御子神社(長崎県対馬市)などで祀られています。子どもの木俣神も御井神社(島根県出雲市)、気多若宮神社(岐阜県飛騨市)、大井神社(京都府亀岡市)に祀られています。
古くから因幡の白兎のウサギはヤガミの使いだったという説もあります。ウサギから状況を聞いて、オオクニヌシを選んだ、ということでしょうか。このウサギも、白兎神社(はくとじんじゃ、鳥取県鳥取市)などで祀られ、今では神様の一人です。
※画像は、白兎神社本殿(出典:Wikipedia)。
【関連記事】
・因幡の白兎 日本で記録された初めての医療行為はオオクニヌシだった
・殺されるオオクニヌシ パネェ兄ちゃんたちからのいびりに耐えかねて
・兄ちゃんたちに復讐コンプリ! オオクニヌシが美女に囲まれウハウハし始める
・ほとばしる美しさで、男どもをメロメロにする女子たち - 古事記を彩る姫たち
・日本が世界に誇る、古代ラブロマンス・オペラへようこそ - ぶっちゃけ古事記本文の目次
【関連キャラ】
・ヤガミ - 日本初? 結婚後に「実家に帰ります」
・オオクニヌシ - 国つ神のドンは破天荒な女好き
櫛名田比売(くしなだひめ=クシナダ)はヤマタノオロチに登場する姫ですが、こちらも絵本や児童文学でもお馴染みの因幡の白兎に登場する姫です。
そもそも、因幡の白兎の説話は、大国主命(おおくにぬしのかみ=オオクニヌシ)が使いっぱ的ににーちゃん連中(八十神)の結婚したいNO.1女神・八上比売(やがみひめ=ヤガミ)求婚に付いていく途中での出来事です。

ウサギの予言通り、ヤガミは八十神からの求婚を断り、オオクニヌシとの結婚を宣言します。すると、八十神はパネェーことに、オオクニヌシを殺すことを決意し、実行に移します。
そのため、オオクニヌシはホントに何度か殺されます。ヤガミがオオクニヌシを選んだばかりに。。
その都度復活はしますが、八十神の迫害に耐えかねたオオクニヌシは、自分の先祖でもある建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと=スサノヲ)に相談すべく、黄泉の国に行きます。
そこで、オオクニヌシは後に正妻となる、スサノヲ娘・須勢理毘売命(すせりびめ=スセリ)と出会い、結ばれます。
愛娘を取られたスサノヲはオオクニヌシに(自分の子孫なのに)死に至るほどのいじめを行い、いびり倒します。
逆襲に出たオオクニヌシはスセリと駆け落ち、黄泉の国を脱出して戻ってきます。スサノヲのところから奪ってきた武器で、八十神を見事成敗します。
ここで、ようやくオオクニヌシはヤガミと結ばれます。
しかし、解釈的にはヤガミがオオクニヌシの初めての妻ということになっているようなので、ヤガミがオオクニヌシを選んだ時点で(オオクニヌシが黄泉の国行ってスセリと会う前に)、ふたりはソッコーでチョメチョメ、うぉっほぉん、ゲフゲフ、結婚していたのかもしれません。
さて、ヤガミはオオクニヌシとの子をなすと、嫉妬深い正妻・スセリを恐れて、子どもを置いて実家に戻ります。この子どもの置き方がまたすごい。子を木の俣に刺し挟む、というもの。なので、この子どもの名前は木俣神(このまたのかみ)と呼ばれています。
この木俣神がオオクニヌシの長男とされていることが多いので、ヤガミとの結婚の方が先だった、ということになっているのかもしれません。
古事記において、ヤガミのセリフは一つ残っています。八十神からの求婚を断り、オオクニヌシと結婚すると宣言したものです。かなり気の強そうな感じがする口調ですね。
しかし、正妻に遠慮して、子どもを置いて実家に帰るあたりは、分をわきまえているというか、引き際がよいというか。慎み深いのかもしれません。

オオクニヌシLOVEを貫いたのに、オオクニヌシがやっと戻ってきたら、新しい女を連れてきていた、という場面、ヤガミにとっては非常につらかったかもしれません。それが、オオクニヌシとの間の子を木の股に刺すという置き方につながったかもしれませんね。
結婚したいNO.1女神という、古事記の姫の中では初めてとも言うべき、女性への形容が登場したヤガミちゃんも、古事記での登場はここまで。
売沼神社(鳥取県鳥取市)、都波只知上神社(鳥取県鳥取市)、島御子神社(長崎県対馬市)などで祀られています。子どもの木俣神も御井神社(島根県出雲市)、気多若宮神社(岐阜県飛騨市)、大井神社(京都府亀岡市)に祀られています。
古くから因幡の白兎のウサギはヤガミの使いだったという説もあります。ウサギから状況を聞いて、オオクニヌシを選んだ、ということでしょうか。このウサギも、白兎神社(はくとじんじゃ、鳥取県鳥取市)などで祀られ、今では神様の一人です。
※画像は、白兎神社本殿(出典:Wikipedia)。
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・オオクニヌシ - 国つ神のドンは破天荒な女好き
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