天照大御神(あまてらすおおみかみ=アマテラス そもそも天照大御神(あまてらすおおみかみ=アマテラス)が最高神として描かれている古事記の世界。女性が強いはず。

しかし現実的には、女性で章立てされているのは、アマテラスのほか、息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后)のみです(「3.アマテラスとスサノヲ」と「12.神功皇后」)。

アマテラスの逸話も思いのほか少なく、神功皇后も新羅遠征と応神天皇の出産などのエピソードにとどまっています。

そういう意味で、古事記はやはり男性優位の編成になっているのは事実です。

しかし、古事記がラブロマンス・オペラである以上、男だけでは物語は成立しません。女性も活躍していただかなくては。

実際、古事記には魅力的な女性が数多く登場します。このコーナーでは、そんな姫たちを紹介していきたいと考えております。

ぶっちゃけ古事記のLINEスタンプ販売 ただし、そうした姫たちには歌が残っていなかったり、セリフが少なかったり。それらがまったくない人たちもいたりします。その他の伝承や、古事記の物語の進行上を察して、そんな姫たちの心情にも触れられればと思います。

まずは、エントリーです。

櫛名田比売(くしなだひめ=クシナダ)エントリーNO.01 櫛名田比売(くしなだひめ=クシナダ)
高天原を追放された建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと=スサノヲ)が出雲に降り立ち出会った美女神。その年のヤマタノオロチの生贄にされる、ということですが、どうなることやら。[記事を見る][キャラ図鑑

八上比売(やがみひめ=ヤガミ)エントリーNO.02 八上比売(やがみひめ=ヤガミ)
因幡(鳥取県東部)に住む美女神で、周辺地域において、結婚したいNO.1女性。八十神たちが求婚しますが、彼女が選んだのは八十神たちの弟・大国主命(おおくにぬしのかみ=オオクニヌシ)だった。。[記事を見る][キャラ図鑑

須勢理毘売命(すせりびめ=スセリ)エントリーNO.03 須勢理毘売命(すせりびめ=スセリ)
パネェーに~ちゃん(八十神)にどう対応するかを祖先のスサノヲに相談に行ったオオクニヌシが黄泉の国で出会った美女神。実はスサノヲの愛娘で、オオクニヌシは彼女をゲットするのに死にもの狂いに。。[記事を見る][キャラ図鑑

沼河比売(ぬなかわひめ=ヌナカワ)エントリーNO.04 沼河比売(ぬなかわひめ=ヌナカワ)
オオクニヌシが越の国の沼河(こしのくにのぬまかわ=現在の新潟県糸魚川市)に美女神がいると聞いて出かけてゲットした美女神。日本初の愛の歌とその返歌。その内容が“初”とは思えない大胆さ。。[記事を見る][キャラ図鑑

下照比売(したてるひめ=シタテル)エントリーNO.05 下照比売(したてるひめ=シタテル)
葦原中国平定のために高天原が派遣したアメノワカヒコが、葦原中国に到着後ソッコー一目惚れして、高天原を裏切ってしまったほどの美女神。オオクニヌシの娘。彼女も和歌の祖とされるが、その経緯は。。[記事を見る][キャラ図鑑

木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ=サクヤ)エントリーNO.06 木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ=サクヤ)
葦原中国に降臨した邇邇芸命(ににぎのみこと=ニニギ)が見つけた美女神。ソッコー結婚。しかし、結婚二日目にして妊娠発覚。ニニギ、お腹の子の父親は自分ではないのでは、と疑うが。。[記事を見る][キャラ図鑑

石長比売(いわながひめ=イワナガ)エントリーNO.07 石長比売(いわながひめ=イワナガ)
サクヤの姉で、サクヤの嫁入りに父親が一緒にニニギに嫁入りさせた女神。面食いニニギが、サクヤとは似つかぬブサイクだった彼女を嫌い、父親のものに送り返してしまったために。。[記事を見る][キャラ図鑑

豊玉比売(とよたまひめ=トヨタマ)エントリーNO.08 豊玉比売(とよたまひめ=トヨタマ)
火遠理命(ほおりのみこと=山幸彦(やまさちひこ))が竜宮城で歓待された時に娶った竜宮城の姫。イケメン山幸彦に一目惚れ、烈々ラブな彼女。出産は山幸彦のいる陸でと思い出向いたが。。[記事を見る][キャラ図鑑

比売多多良伊須須気余理比売(いすけよりひめ=イスケヨリ)エントリーNO.09 比売多多良伊須須気余理比売(いすけよりひめ=イスケヨリ)
神武天皇が東遷完了後見初めた絶世の美女。彼女の出生譚が、かの……。神武天皇崩御後、神武の皇子の嫁にさせられましたが、実子たちを助けるために危険を知らせる和歌を歌いました。[記事を見る][キャラ図鑑

活玉依媛(いくたまよりひめ=イクタマ)エントリーNO.10 活玉依媛(いくたまよりひめ=イクタマ)
オオモノヌシが狙いをつけ、寝取り孕ませた美女神。「素敵な男性と添い寝していたら自然とできちゃった テヘッ」という天然さが可愛い~。崇神天皇を悩ませたオオモノヌシの祟りを解決する子孫を残します。[記事を見る][キャラ図鑑

沙本毘売命(さおびめ=サオ)エントリーNO.11 沙本毘売命(さおびめ=サオ)
垂仁天皇の皇后だが、兄に言い寄られ、垂仁天皇を裏切り殺そうとする女性。しかし、天皇を殺せず、兄を一旦は裏切るが、兄が天皇に反旗を翻すと、兄のもとに駆けつけた女性。最後は兄とともに。。[記事を見る][キャラ図鑑

円野比売命(まとのひめのみこと=マトノ)エントリーNO.12 円野比売命(まとのひめのみこと=マトノ)
ニニギの血を引いたのか、面食い垂仁天皇に「ブサイクは実家に帰って」と言われてしまった女性。繊細な彼女は傷つき、実家に帰る途中、自殺を図ろうとします。しかししかし、悲しい結末が。[記事を見る][キャラ図鑑

弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと=オトタチバナ)エントリーNO.13 弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと=オトタチバナ)
倭建命(やまとたけるのみこと=ヤマトタケル)の妻の一人。東征において、どうしても渡れなかった海を彼女が自分を犠牲にして、道を切り開き、ヤマトタケルの仕事を手伝いました。これにはヤマトタケルも「感激!」[記事を見る][キャラ図鑑

美夜受比売(みやずひめ=ミヤズ)エントリーNO.14 美夜受比売(みやずひめ=ミヤズ)
ヤマトタケルの妻の一人。東征出立を前に結婚の約束は取り交わしたものの、大仕事を前に初夜はオアズケ。東征完了後にめでたく合体~、と思いきや、彼女は“あの日”だった。。という有名な逸話の主人公。[記事を見る][キャラ図鑑

矢河枝比売(やかわえひめ=ヤカワエ)エントリーNO.15 矢河枝比売(やかわえひめ=ヤカワエ)
応神天皇に後ろ姿や歯並びをべた褒めされて、「こんな女が前から欲しかった」とまで言わしめた女性。皇太子・宇遅能和紀郎子(うじのわきのいらつこ=和紀郎子)の母でもあります。[記事を見る][キャラ図鑑

髪長比売(かみながひめ=カミナガ)エントリーNO.16 髪長比売(かみながひめ=カミナガ)
応神天皇が日向国(現 宮崎県)から探し出した美女。都に呼び寄せたが、その途中で息子・大雀命(おおさざきのみこと、後の仁徳天皇)が見初め、大雀命に懇願され、応神天皇は泣く泣く(?)譲り渡します。[記事を見る][キャラ図鑑

黒日売(くろひめ=クロ)エントリーNO.17 黒日売(くろひめ=クロ)
仁徳天皇が、恐妻・石之日売命(いわのひめのみこと)の目を盗んでゲットした美女。しかし、黒日売は皇后の迫害に遭い、田舎の吉備に戻ります。彼女を忘れられない仁徳天皇は吉備に追いかけ。。[記事を見る][キャラ図鑑

八田若郎女(やたのわきいらつめ=ヤタノ)エントリーNO.18 八田若郎女(やたのわきいらつめ=ヤタノ)
仁徳天皇の浮気相手。カノジョとの浮気が発覚したために、仁徳天皇の皇后イワノが家出、仁徳天皇が大いに慌てて、家出先までイワノをお出迎えする羽目に。一途な思いが伝わったか、イワノ亡き後、仁徳皇后に。[記事を見る][キャラ図鑑

石之日売命(いわのひめのみこと=イワノ)エントリーNO.19 石之日売命(いわのひめのみこと=イワノ)
古代史上最強のかかあ天下姫。夫・仁徳天皇の浮気を知ると、すぐに家出。夫に迎えに来させます。側室に容赦なくいじめます。政治力もパネェー、ものがあります。などなど、そんなスーパーウーマンです。[記事を見る][キャラ図鑑

女鳥王(めどりのみこ=メドリ)エントリーNO.20 女鳥王(めどりのみこ=メドリ)
仁徳天皇を振った女。理由は、「恐妻家過ぎるから」。新しくデキた男に仁徳天皇の殺害を懇願するも、バレて、仁徳天皇に追討軍を出されます。男とともに逃避行、最後は果てます。[記事を見る][キャラ図鑑

軽大郎女(かるのおおいらつめ=カルノ)エントリーNO.21 軽大郎女(かるのおおいらつめ=カルノ)
大本命。衣通郎女(そとおしのいらつこ)と呼ばれるほどの美貌は、実兄の木梨之軽王(きなしのかるのみこ=カルミコ)までをも惑わせます。禁断の同母兄妹による情事の末、都を追放された軽王を追いかけて。。[記事を見る][キャラ図鑑

長田大郎女(ながたのおおいらつめ=ナガタノ)エントリーNO.22 長田大郎女(ながたのおおいらつめ=ナガタノ)
安康天皇の皇后。元夫は安康天皇に殺される。元夫との間の子・眉輪王(マヨワ)は七歳にして実父の敵討ち、安康天皇を暗殺します。マヨワは後の雄略天皇に攻め滅ぼされてしまいます。何とも数奇な運命をたどった女性。[記事を見る][キャラ図鑑

若日下王(わかくさかのみこ=ワカクサカ)エントリーNO.23 若日下王(わかくさかのみこ=ワカクサカ)
長田大郎女の元夫・大日下王(おおくさかのみこ)の妹。雄略天皇の皇后で、もともと公認の許嫁でしたが、ごたごたがあって結婚は少し先延ばしにされます。雄略天皇が露骨な愛欲の歌を献じるほど惚れ抜きました。[記事を見る][キャラ図鑑

赤猪子(あかいこ=アカイコ)エントリーNO.24 赤猪子(あかいこ=アカイコ)
雄略天皇が見初めた、超絶美形の童女。「大人になったら側に置いてやるから嫁行くな」と雄略天皇に言われ、その言いつけを守って約70年。天皇に忘れられてしまった。。次に天皇に会ったのは80歳を過ぎてから。。[記事を見る][キャラ図鑑

袁杼比賣(をどひめ=ヲドヒメ)エントリーNO.25 袁杼比賣(をどひめ=ヲドヒメ)
雄略天皇の妻。皇后ワカクサカとの仲も良好のようで。天皇に献じた盃に葉っぱが落ちてしまって殺されそうになる女が歌う、あの酒宴です。記録に残る日本初の手コキを、公衆の面前で雄略天皇に強要されて。[記事を見る][キャラ図鑑

以上となります。

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※画像は、天照大御神(Wikipediaより)

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