建内宿禰14.仁徳天皇
14-6.雁の卵


仁徳天皇は新嘗祭の宴会をしようとして、日女島(ひめしま)に行きました。その島では雁が卵を産んでいました。そこで側近の建内宿禰大臣(たけうちのすくねのおおおみ=建内宿禰)を呼んで、歌って聞きました。

オイラの大変信頼する建内宿禰よ~
お前は長い人生経験を積んどる~
今までこの国に雁が卵を産んだと聞いたことがあるか~

これに対して、建内宿禰も同じように歌で答えました。

天高く輝く日の御子よ~、よくお聞きになりました~
長い人生経験を積んでますが~
大和の国で雁が卵を産んだということは聞いたことがありません~

さらに今度は琴に合わせて歌いました。

御子のあなたが、いついつまでも国をご統治になるであろうと、
雁は卵を産んだのでしょう~

仁徳天皇縦480px古代において、珍しい事象はその国がよく治まり、聖天子が存在している、と考えられることがしばしば。政治的には、「かまどの煙」伝説がある仁徳天皇。

しかし、その実態は、カミさんに尻しかれ、当時当然だった愛人(側室)を思うように置けず、挙句の果てにはそれが反乱にまで発展してしまうという、女運には恵まれませんでした。

女のことは家のこと、で、やはり聖天子だった? にしては、反逆されているし。。

それにしても、応神・仁徳、という二代における建内宿禰の影響力、パネェー。やはり、神功皇后と建内宿禰はできていて、それで生まれたのが応神天皇では?

※画像は、「建内宿禰」Google画像検索結果のキャプチャー

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【古事記の神・人辞典】
仁徳天皇
建内宿禰

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