倭建命11.ヤマトタケル
11-7.伊吹山の神退治


ところで、倭建命(やまとたけるのみこと=ヤマトタケル)は美夜受比売(みやずひめ)と結ばれた直後、草薙の剣を美夜受比売のところに置いたまま、伊吹山の神を討伐しに行きます。

ヤマトタケル「伊吹山の神ぐらい、オレの手にかかればイチコロさ。素手で十分!」

おっことぬし縦480px伊吹山に登っていくと、白い猪に逢いました。その猪の大きさは牛ほどもあったと言います。軽~い、おっことぬし(by もののけ姫)。

ヤマトタケル
「お前は、神の使いかなんかか? 目じゃねえな~、帰りにでも相手してやんよ。待ってな」

と言って、猪は無視してさらに登っていきます。

しばらくすると、大きな雹が降ってきて、ヤマトタケルの体にも容赦なくぶつかってきます。あまりの痛さに、さすがのヤマトタケルもげんなり。どころか、この傷がもとで、、、、

ともかく、何とか山を下りて帰ってこられました。はっきり言ってしまえば惨敗ですな。もう、クタクタです。

倭建命(やまとたけるのみこと=ヤマトタケル)縦480pxその途中、玉倉部の清水(たまくらべのしみず)に立ち寄られて一服すると、ようやく正気に戻れた、と言いますから、下山時のgdgd感、さらには山の神の雹攻撃の激しさが伝わってきます。

そのため、この今も岐阜県にある名水、玉倉部の清水は「居寤の清水(いさめのしみず)」と呼ばれました。

この“いさめ”は目が覚める、という意味ですが、「諫め=諌止」にも通じているような、、、あんま調子こいて無謀なことすんなっ、という、い・ま・し・め。

※画像は、「倭建命」Google画像検索結果のキャプチャー。

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【古事記の神・人辞典】
ヤマトタケル
おっことぬし

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