
9-1.オオモノヌシの祟り
崇神天皇の御世に、疫病が大流行して、人民は死に絶えんばかりでした。
気が気でない崇神天皇は斎戒沐浴して神の意思をうかがおうとしました。ただ、実際神が現れてくれたのは夜、寝てから、夢の中で。現れたのは、大物主神(おおものぬしのみこと=オオモノヌシ)。
オオモノヌシ「疫病はオレの祟りだっよーん。意富多多泥古(おおたたねこ=オオタタネコ)という者にオレを祭らせれば、祟りは病んで、国は安らかになるよーん」

崇神天皇「お前は誰の子だ?」
オオタタネコ「私はオオモノヌシが、活玉依媛(いくたまよりひめ=イクタマ)を娶って生んだ子の櫛御方命(くしみかた)の子・飯肩巣見命(いひかたすみ)の子・建甕槌命(たけみかつち)の子で、オオタタネコと申します」
それを聞いて崇神天皇は大変喜んで曰く「これで天下は安らかになり、人民も増え、栄えるだろう」。そうして、オオタタネコを神主として、三輪山にオオモノヌシの魂をお祭りしたのです。
その後、崇神天皇は様々に天つ神、国つ神をお祭り、宇陀や大阪の神々も祭り上げました。
ところで、オオモノヌシ。「祀れ!」というのは古事記で二度目。この後にも美女を娶る話が出てきますが、先にもスカトロ的な美女ゲット譚が出てきました。古事記だけを見ると、どうもフシギちゃんにしか思われません。
※画像は、「大物主神」Google画像検索結果のキャプチャー。
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【古事記の神・人辞典】
・崇神天皇
・オオモノヌシ
・オオタタネコ
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