霊光の由緒を引き継ぐおこない、境内に天井絵の漆器神社
[住所]福井県鯖江市河和田町
[電話]-

敷山神社(しきやまじんじゃ)は、福井県鯖江市河和田町にある神社。北陸本線の鯖江駅の東約10キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「敷山神社(越前国・今立郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。一説に、加賀国江沼郡敷地村菅生鎮座の石部神社の御分霊を勧請したと伝わる。

社伝によれば、もとは霊山岳に鎮座していたが、延喜年間 (901年-923年)、祠長より現社号を付与されたという。

『延喜式』の完成は延長5年(927年)でぎりぎり。他の論社に、当社の南わずか2キロほど、越前市春山町に当社および式内同名神社がある。

さらに安和元年(968年)、森禅空が神託を受け、村人と相談して、現在地である大平の地へ奉遷したという。

また、当地の北に稲授山があり、安和元年あるいは天応元年(781年)、峰上に数日間、霊光が放たれた。登ってみると、白髪の翁・媼が対座していた。

大平の地を指差して、その地に社を建てて祀れと告げて姿を消したという。この翁・媼が鵜鷀草葺不合尊玉依姫命だという。

戦国時代には、当地を治めた朝倉氏の尊崇が篤かったようで、同氏より、山林・田野・刀剣・書状などが寄進された。

天神宮・敷山明神などとも呼ばれた。現在までに御祭神は鵜草葺不合尊・彦火々出見尊。由緒の玉依姫命が含まれていない。

当社神は毎年11月30日、出雲参りをし、その日には必ず境内のどこかにしめじ茸が出るという。変事があると、いつもより多く出るとも伝わる。

特殊神事「おこない神事」が伝わる。鵜鷀草葺不合尊が稲授山で種まきを教えた故事に習ったもので、旧暦正月25日に稲穂形の餅を神前に供え、後に里人がこれを食す。

境内社に漆器神社がある。本殿への石段を上がる前の右手に十数段上がったところに鎮座する。見事な漆の天井絵がある。

この天井絵は、普段は非公開だが、見学を希望する場合、河和田町会館(TEL:0778-65-1987)まで問い合わせると、対応してもらえる場合がある。

他にも遠敷神社ともされる境内社一宇がある。また、狛犬二対がある。そのうちの一対はユーモラスな表情で、人気がある。

【ご利益】
家内安全、一族・子孫繁栄、事業成功
敷山神社 福井県鯖江市河和田町
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