昼なお暗いウラジロガシなど社叢、巨大なヤマフジは5月見頃
[住所]富山県氷見市磯辺1045
[電話]0766-91-3165

磯部神社(いそべじんじゃ)は、富山県氷見市磯辺にある神社。氷見線の氷見駅の北西約10キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「礒部神社(越中国・射水郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

「延喜式内礒部神社」と刻まれた社号標が鳥居の右手にある。「磯部神社」と記された扁額のある鳥居をくぐると、参道左手には「八代仙」という大きな石がある。

参道を進み、社域の森に入ると、昼なお暗い境内。当社の社叢はウラジロガシなどの常緑樹が茂り、市の天然記念物に指定されている。

中でも有名なのが、ヤマフジ。境内に自生し、樹齢300年以上。最も高い地点で25メートル以上、幅40メートル以上にも渡る。

近隣の田子浦藤波神社とともにフジの名所で、5月上旬、紫色の花が満開となる。また、数年に一度とも言われる大規模な満開時には、多くの見物客で賑わう。

当社の創祀年代は不詳。礒部氏の一族が、伊勢国を離れ、北国の山間に来て八代谷を開拓、礒部氏の祖神を祀ったものとされる。御祭神は天日方奇日方命

往昔、八代谷7ヶ村の総社として崇敬された。ただし、火宮権現とか、山王社などと称された時期もあり、その都度、御祭神も変化したという。

伝承によれば、八代村の奥山に、八代仙(はったいせん)と呼ばれる洞窟があり、その洞窟を奥宮として、現在の地には箭代神社の遥拝所があった。

当社は、北の奥にある上宮(かみや)の地に鎮座したという。その後、箭代神社は北八代に再建され、その跡に、当社が遷座したという。

旧地である上宮の地には現在、天照皇大神豊受大神を祀る神明宮が鎮座している。

『式内社調査報告』によれば、「イソベの宮には戸は立たぬ」「礒部の神様戸を嫌い」といわれてきた。しかし、現在は拝殿に戸が設置されている。

例祭は4月9日が春季例祭、9月9日が秋季例祭。境内入口には、明治37年-明治38年(1904年-1905年)建立の加賀狛犬が安置されている。

南面の傾斜地に磯部の「相撲場」の跡がある。また、裾の小路はかつての荒山往来だという。

【ご利益】
リフレッシュ、一族・子孫繁栄、厄災除け
磯部神社 富山県氷見市磯辺
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