久目川と呼ばれた上庄川の守護神、滝尾八幡社とも、早借獅子
[住所]富山県氷見市早借880
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速川神社(はやかわじんじゃ)は、富山県氷見市早借にある神社。氷見線の氷見駅の西約10キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「速川神社(越中国・射水郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。早借(はやかし)と速川(はやかわ)の類似が式内根拠となっているという。御祭神は瀬織津比売命(瀬織津姫)。

上庄川、往古は久目川と呼ばれ、その守護神として、早借・上田・谷屋・新保・小窪・田江・小久米・日詰の近隣8ヶ村の総社として崇敬された。

滝尾山の鎮座し、滝尾八幡社(瀧尾八幡社)とも称された。平安時代の康和5年(1105年)6月、神舐官御体御ト奏と記載された。

安土桃山時代の天正年間(1573年-1593年)まで、早借領主である岩田采女の祈願所で、社領250石を寄進された。

ただし、『式内社調査報告』ではこれを否定し、当社とは別に岩田采女の祈願所である岩田八幡宮(早借八幡宮?)があったという。

中世には神仏習合により、山中に四十八坊あり、神官・社僧が数多く奉仕していたが、戦国時代、上杉謙信により焼かれ、社殿や宝物は灰燼に帰し、神官達も離散した。

昭和4年(1929年)9月16日、字金平2349番地の稲荷社(倉稲魂命)、字江尻1030番地の白山社(菊理媛命)、字土窪2332番地の日吉社(大山咋命)を合祀した。

例祭は4月17日が春季例大祭、9月17日が秋季例大祭。早借獅子と呼ばれる獅子舞が伝わっている。

早朝から公民館を出て、当社や八幡神社に寄り、各家々を回る。系統は氷見型の純系、楽器は笛(縦笛)、太鼓、鉦という氷見獅子のスタイル。

ただし、氷見系によく見られる太鼓台はない。深夜には青年団長宅で「獅子殺し」が演じられる。終了は早朝になることもあるという。

焼失を免れた宝物として、延喜年間(901年-923年)作の白銅鏡一面と、神道卜部良連書の速秋津彦命猿田彦命の神号掛軸2巻がある。

なお、式内社「速川神社」の論社は他に、高岡市の波岡の当社および式内同名神社、早川の早川八幡社がある。

【ご利益】
無病息災、五穀豊穣、リフレッシュ、身体壮健
速川神社 富山県氷見市早借
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