建御雷神が「否か?、然か?」と迫った地、伊奈佐乃社・速玉社とも
因佐神社 島根県出雲市大社町杵築北3008
[住所]島根県出雲市大社町杵築北3008
[電話]-

因佐神社(いなさじんじゃ/いなさのかみのやしろ)は、島根県出雲市大社町杵築北にある神社。出雲大社の北西約1.5キロ、稲佐の浜の近く。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「因佐神社(出雲国・出雲郡)」に比定される式内社(小社)の論社。出雲大社の境外摂社である。

天照大御神は、大国主大神が繁栄させた「葦原中つ国」を自らの子孫が治めると発言、様々な神が派遣されるものの、ことごとく失敗した。

そこで、建御雷神が選ばれ、天鳥船に乗ってやってきた。まさに国譲りにおいて、建御雷神が「否(いな)か?、然(さ)か?」と迫った地、とされる。

当社の西にある稲佐浜には、建御雷神と争った建御名方命の投げた石が弁天島として存在し、弁天神が祀られている。

『出雲国風土記』には「伊奈佐乃社」と記載されている。また、「速玉社」とも呼ばれている。地元で親しみを込めて「速玉さん」と呼ばれる。

ただ、速玉社と言えば、紀伊国熊野速玉大社(速玉男命)。熊野三山の一つを示唆するものだが、どのような関係にあるのかは不明。

江戸時代中期の延享元年(1744年)に造営の記録がある。現在のものは、平成27年(2015年)の出雲大社遷宮の際のもの。四辺は1間で、切妻造、妻入、檜皮葺。

御祭神は建御雷神。当社では、鹿島神宮と同神とする。例祭日は、1月13日、5月13日、9月13日、12月25日。

当社の鳥居をくぐって、境内に入ってから誰とも一言も話さずに参拝して、再び鳥居まで戻って出ることができれば、諸願成就、と伝えられている。

なお、式内社「因佐神社」の論社は他に、日御碕神社の境内摂社である熊野神社、当社と出雲大社の間に鎮座する八大荒神社がある。

【ご利益】
諸願成就、武運長久・勝運
因佐神社 島根県出雲市大社町杵築北
【関連記事】
島根県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、島根県に鎮座している神社の一覧