小野郷に祖神を祀る、明治初頭に再興、菅原神社など合祀
小野神社 島根県益田市戸田町イ858
[住所]島根県益田市戸田町イ858
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小野神社(おのじんじゃ)は、島根県益田市戸田町にある神社。山陰本線の戸田小浜駅の南約650メートル、国道191号線の北浦街道を越える。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』石見国美濃郡にある「小野天大神之多初阿豆委居命神社」に比定される式内社(小社)近代社格では村社。

『石見国抄』によれば、第59代宇多天皇の御宇、平安時代前期の寛平3年(891年)の鎮座だという。昌泰2年(899年)、授位の記事がある。

小野郷は、その昔小野族と柿本族が開いた古代文化の発祥の地。小野は春日族の支族で、遠く大和国からこの地に移住し開拓した。

当社の南には、柿本人麻呂の生誕地ともされる戸田柿本神社がある。小野の地名はその族名に由来し、当社はその始祖を奉斎したのである。

江戸時代中期の享保8年(1724年)10月、江戸時代後期の天保6年(1837年)4月、それぞれ再建された。

幕末の慶応4年(1868年)、式内社に認定され、明治4年(1871年)4月11日に正式に再興、正遷宮が斎行された。

その際、津和野藩主より八ツ花形の御神体・四つ目菱形の紋幕の奉納があったという。旧八庄屋20ヶ村2000戸以上の氏神となった。

明治6年(1873年)5月、村社に列し、明治41年(1908年)9月25日には松霊山と呼ばれ、八幡宮があった現在地に遷座した。そのため現在も当社の通称は八幡様。

その際、村社八幡宮、村社菅野神社、大年山の大年神社を合祀した。明治44年(1911年)3月4日、神饌幣帛料供進社に指定された。

合祀した菅野神社はもとの鎮座地は不明とも、宮田ともされるが、「菅野天財若子命神」に比定される式内社(小社)の論社である。他の論社に、市内横田町の豊田神社、匹見町の若宮神社がある。

昭和49年(1974年)、拝殿と粟島社殿が新改築され、昭和50年(1975年)4月には1200年式年大祭が斎行された。

主祭神は小野天大神之多初阿豆委居命。配祀神は下記の通り。例祭は4月10日。3月2日に祈年祭が、11月25日に新嘗祭がある。

日本武尊応神天皇神功皇后・比売大神・須佐之男命武内宿禰少彦名神彌都波能売神金山彦神倉稲魂神猿田彦神宮比神大年神御年神若年神事代主神綿津見神大己貴神・天射若子神

【ご利益】
一族・子孫繁栄、地域安全、家内安全
小野神社 島根県益田市戸田町
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