宮川の堤防守護、式内・清野井庭神社の旧地、2月伝統の御頭神事
今社 三重県伊勢市宮町1-1-8
[住所]三重県伊勢市宮町1-1-8
[電話]0596-25-6193

今社(いまのやしろ)は、三重県伊勢市宮町にある神社。参宮線の山田上口駅の南東約600メートル。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「清野井庭神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

「今」は、宮川分流の清川に面した地名「井庭」、または流水をたくわえる「井場」に発した名で、今でいう「堰」「堤防」の意味。宮川の堤防守護の社と考えられた。

式内社「清野井庭神社」は古くから廃絶していたとされ、江戸時代前期の寛文3年(1663年)、当社地の北西近くに再建された。現在の清野井庭神社である。

当社地はその清野井庭神社の旧地とされる。当社は古くから、井庭社、今村社、今村殿とも称された。山田産土神の一つ。

『小祠拾』によれば、「宝殿ナクシテ石壇鳥居アリ、社地広く老樹数株アリ」という状態で、石壇に霊石を奉安したのみだった。

明治4年(1871年)、村社に列し、明治39年(1906年)12月26日には神饌幣帛料供進社に指定された。明治44年(1911年)、神殿を造立し、以下の神社を合祀した。

清川神社・山神社・火除神社・河井稲荷神社・菅原神社・八幡社・神殿社・塞神社・山神社・勘輔稲荷社・秋葉社・菅原社

主祭神は、鹿屋根姫命。合祀神は、八衢比古神・八衢比売神・誉田別命大山祇神(二座)・菅原道真(二座)・大己貴神宇賀之御魂神(二座)など。

御祭神はこの沃野にあって五穀豊穣を司る神。例祭は9月15日。2月11日には御頭神事があり、神苑でドンド火が焚かれる。

宝物として、御子頭2個がある。坂社、藤社、須原大社、茜社、箕曲中松原社、筋向橋にあった十王堂の落獅子を加えた「伊勢の八頭」の一つ。

2月11日の御頭神事では、御頭舞が神前で奉納され、宮川橋橋上からお頭の化粧なおし即「水鏡」の行事がある。

さらに、上回りは宮川町、常磐、宮町を経て、下回りは宮町、八日市場、大世古、曽祢町の氏子町内各所で邪気払いの舞を舞う。

当社の拝殿右に、もとは曽祢町今世古にあり、清川明神とも呼ばれ、明治41年(1908年)3月17日に遷座した清川稲荷があり、左には神武天皇遥拝所の石が安置されている。

【ご利益】
厄災除け、悪疫退散、無病息災、地域安全
今社 三重県伊勢市宮町
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