月夜見宮境内社の旧地、式内・川原坐国生神社? 2月お頭舞神事
[住所]三重県伊勢市一之木1-3-6
[電話]0596-28-5620

須原大社(すはらおおやしろ)は、三重県伊勢市一之木にある神社。三宮線の伊勢市駅の北東すぐ、月夜見宮を越える。参拝すれば、御朱印を頂ける。

『延喜式神名帳』にある「川原坐国生神社/川原坐國生神社(伊勢国・度会郡)」に比定される式内社(小社)の論社。

創祀年代は不詳。往古、当社一帯は宮川の支流で、その河原の洲原にあったと伝えられている。古来、沼木郷全体の鎮守として「大社」と呼ばれていた。

後に、「須原の大社」となった。古文書によれば、「須原」とは土地の名称で、「沼木郷山田字須原」とあり、山田村の一地区だった。

すでに平安時代末期の天治元年(1124年)に外宮禰宜に補せられていた度会高行を「須原の三」と呼んだともいう。

高行の子である度会忠行は、鎌倉時代初期の建仁2年(1202年)に禰宜になったが、「須原の長」とも称された。

また、須原というのは、鎌倉時代中期の天福2年(1234年)正月処分状によれば、「沼木郷山田村内の一地区」とある。

須原の邑の取部(地区)は、東は宮後田中世古豊川、南は中館表宮後利下之久保、西は大世古、北は一之木走下となっていた。これは現在の氏子地域とほぼ重なっている。

自然に成立した産土神だとされ、山田村八社の一つ。月夜見宮の境内に式内社「川原坐国生神社」に比定される高河原神社がある。

江戸時代前期の寛文3年(1663年)、高河原神社が月夜見宮境内の現在地に復興したが、当社はその古社地であるとする説がある。

なお、当社は伊勢の神宮(伊勢神宮)の式年遷宮の古材の払い下げを受け、神宮遷宮の2年後に当社の遷座が行われるという。

御祭神は、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊天之穂日尊天津日子根尊活津日子根尊熊野久須日尊多岐理比売命市木島比売命多紀津比売命

この8柱の神を当社では八王子と呼ぶ。宗像三女神を含む五男三女神。である。合祀神に、不詳一座があるが、他は下記を合祀している。

宮後町の大山祇神、大世古町北宮川の木花開耶姫命、本町の菅原道真公、一志久保町の菅原社、大世古町の久保菅原社、梅林菅原社、拝田社。

拝田社の御祭神が不詳か。ともかく、例祭は9月15日。2月11日にお頭舞神事がある。室町時代から続くとされる、伝統の神事である。

当社での祭儀の後、当社を出発、氏子地区を終日かけて巡回し、夕闇迫る頃に当社に戻り、神前で剣の舞を奉納し、終了する。

戦後は一時舞い方を他町に依頼していたが、昭和50年(1975年)から再び氏子青年により奉仕されることになった。

当社のお頭は、今社、坂社、藤社、茜社、箕曲中松原社、筋向橋にあった十王堂の落獅子を加えた「伊勢の八頭」の一つとされる。

【ご利益】
一族・子孫繁栄、地域安全、家内安全、無病息災
須原大社 三重県伊勢市一之木
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