岸岡の産土神の十九所大権現、古くは獅子頭を神聖視した神事伝わる
貴志神社 三重県鈴鹿市岸岡町2811
[住所]三重県鈴鹿市岸岡町2811
[電話]059-385-0175

貴志神社(きしじんじゃ)は、三重県鈴鹿市岸岡町にある神社。近鉄名古屋線の千代崎駅の西約400メートル。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「貴志神社(伊勢国・河曲郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創祀年代は不詳。田古知川の南岸、岸岡山の北山麓に鎮座する。『五鈴遺響』に下記のようにあり、古くから獅子頭を神聖視した神事があったことがうかがえる。
土人相伝云日往昔金銅ノ獅子頭此神社ノ壇下ニ埋メリ、此ニ據テ今ニ至リ他社ノ獅子頭此ノ地ヲ過ルトキハ必頭ヲ低テ拝礼シテ去レリ、是遺留ナリト云、神風徴古録ニ総テ当国ノ獅子頭ニ承安4年(1174年)月岩作ト刻セリ、即高倉院ノ年号ニシテ徴古録ニ云処ト同時ナリ
社名は、鎮座池の岸岡に由来するという説と、岸弾正左衛門尉盛長が吉志太彦命の後で、岸の地に住んで、氏祖を祀ったことに始まるという説がある。

中世末には、岸岡に岸岡城が構築されており、数多くの古代遺跡も存在する。岸というこの地の産土神だと考えられている。

江戸時代前期の延宝4年(1676年)、元禄11年(1698年)の棟札が残り、造営された。特に、延宝4年の棟札には「十九所大権現」とある。

江戸時代中期の宝永7年(1710年)にも造営され、その棟札には「十九社」とある。もとは「地主之宮」という地に鎮座したというが、その旧地や遷座時期は不詳。

明治5年(1872年)、村社に列し、明治39年(1906年)には神饌幣帛料供進社に指定された。

現在、主祭神は伊邪那美命伊邪那岐命菊理姫命を配祀する。もとは天鈿女命を祀っていたともされる。例祭は10月第2日曜日。氏子地域は鈴鹿市岸岡町の一部。

【ご利益】
夫婦和合、家内安全、厄災除け
貴志神社 三重県鈴鹿市岸岡町
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