石灰石産出の地、平安前期の創立、ケヤキやカゴノキ
石神社 三重県いなべ市藤原町石川881
[住所]三重県いなべ市藤原町石川881
[電話]-

石神社(いしじんじゃ)は、三重県いなべ市藤原町石川にある神社。三岐鉄道の東藤原駅の北約1キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「石神社(伊勢国・員弁郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

員弁川と鎌田川の合流点近くにある。真宗本願寺派の妙福寺のすぐ東に鎮座する。社叢がよく目立つ社である。

平安時代前期の仁和2年(866年)の創立と伝える。当地一帯は石灰石の産出地で、石工も多く、石神の信仰が深く、石榑村の石部神社、石加神社などがある。

江戸中期の天明4年(1784年)『御領内控記』に、「白山、八幡宮、山神三」とある。

『員弁雑誌』は、「石神社 式内、本社 南向拝殿あり、池は社地内にあり、水極め て清涼、祭神一二神を同殿に祀ると云ふ、延喜式内員弁郡一〇座の一礼也」とする。

『伊勢式内神躰考』では「石神社祭神武甕槌神云々」、『布留屋草紙』では「石川村石神社祭神飯豊姫命云々」、『勢陽俚諺』「石神社 者石部郷飯倉村に在り」とある。

これらを踏まえて、『員弁雑誌』では、「今考ふるに曰石川村にて祭神は御食津姫と云々、石川東禅寺両村の産土神也」とする。

『員弁郡郷土資料』には、「大字石川字垣内にあり、祭神は品陀和気命なり、往古より石川・東禅寺山村の産土神にして延喜式内と云ひ伝う」とある。

幕末の慶応3年(1867年)、石川庄官伊藤三郎兵衛、宮仕伊藤藤左衛門、東禅寺庄官近藤三郎右衛門、宮仕清水清左衛門、神主児島修理太夫により再営された。

明治4年(1871年)、村社に列した。主祭神は、品陀和気命。例祭は10月10日。

神功皇后素盞嗚尊底筒男命中筒男命上筒男命天児屋根命豊受姫神伊邪那岐命大己貴命猿田彦命火産霊神大山祇神を合祀する。

拝殿の左右に立派なケヤキが聳えていている。拝殿右奥の雑木林の中に隠れるようにして立っているクスノキ科の常緑中高木であるカゴノキがある。

樹高16メートル、目通り幹囲3.2メートル。カゴノキとしては立派な大きさ。カゴノキは樹皮が丸い薄片状に剥げ落ち、鹿の子まだらをなすのが特徴。

式内社「石神社」の論社は他に、市内藤原町下野尻の春日神社市内北勢町飯倉の当社および式内同名神社がある。

なお、伊勢国には鈴鹿郡にも同名の式内社があり、鈴鹿市山本町御旅の椿大神社に合祀されたもの、亀山市三寺町の当社および式内同名神社が論社である。

【ご利益】
厄災除け、地域安全、家内安全
石神社 三重県いなべ市藤原町石川
【関連記事】
三重県の神社 - 本サイトに掲載されている神社で、三重県に鎮座している神社の一覧