式内・伊米神社の論社、3月例祭は伝統の節季市「農具市」
一宮神社 新潟県南魚沼市大里52
[住所]新潟県南魚沼市大里52
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一宮神社(いちのみやじんじゃ)は、新潟県南魚沼市大里にある神社。上越線の上越国際スキー場前駅の東、魚野川を渡り約4キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「伊米神社(越後国・魚沼郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。南魚沼一宮神社、大里一宮神社とも。

創建年代は不詳。御祭神は、大己貴神少彦名神奇稲田姫命の3柱で、一宮三柱神社とも称された。農作の神として信仰された。

『越後野志』に、大里村の一の宮を式内社「伊米神社」とする説があると紹介されているが、『特選神名牒』では「大里村一ノ宮三柱神社は確証なし」とあるという。

式内社「伊米神社」の論社は他に、魚沼市の清水川辺神社四日町諏訪神社虫野諏訪神社湯沢町三俣小千谷市に式内同名神社がある。

歴代領主からも崇敬庇護され、江戸時代前期の天和3年(1683年)には幕府より社領が安堵された。

江戸時代後期の嘉永2年(1849年)、社殿が再建された。これが現在の社殿。入母屋、銅板葺、平入、桁行4間、梁間3間、正面1間向拝付き。

向拝欄間には龍、木鼻には獅子、象、外壁蟇股にも様々な彫刻が施されている。本殿は一間社切妻造、平入、銅板葺。

例祭は3月12日で、「大里一宮神社春季大祭」。恒例の春を告げる節季市「農具市」とも呼ばれ、刃物や竹細工、農具や郷土の漬物などが境内や参道に出店される。

集落内には、飲食など90店ほどの露店も出店する。起源は江戸時代に遡るとされる。雪の深い魚沼の村々から川を越え、峠を越えて、雪道を遠しとせず大勢が参拝。

そこに物々交換のような形で、集まってくる人が持参してたものを売買するようになり、明治時代以降は益々盛んになって、毎年盛大な市が立つようになったという。

境内左手に、庚申の石碑が並び、横に、新しい社殿の境内社が一つあり、詳細は不明だが、神明宮ともされる。

【ご利益】
五穀豊穣、事業成功、商売繁盛、産業振興
一宮神社 新潟県南魚沼市大里
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