陶器や瓦製造が盛んな地の土の神、現在地は羽生田館跡、明治期本殿
[住所]新潟県南蒲原郡田上町大字羽生田乙629
[電話]0256-57-5839

土生田神社(はにうだじんじゃ)は、新潟県南蒲原郡田上町羽生田にある神社。信越本線の羽生田駅の南約800メートル。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「土生田神社(越後国・蒲原郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。土羽田神社とも表記される。

創祀年代は不詳。社号や、御祭神が埴山比売命(埴山比売神・土山毘賣神)であることから土に関わる神社だったとされる。当地はもとより陶器や瓦製造が盛んだった。

もとは現在地の北西200メートルほどの八幡という場所に鎮座しており、八幡神、または山王権現と呼ばれ、大山祇命などが祀られていた、とも。

古くから神仏習合して、別当寺院として五大院が祭祀を担っていたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により、仏式が排された。

明治5年(1872年)、諏訪平と呼ばれ、諏訪神社が鎮座していた現在地に遷座し、諏訪神社を合祀して、村社に列した。

現在地は、羽生田周防守吉豊の居館跡とされ、往時は三方が崖地と堀で囲われていたとされる。現在でもわずかに雰囲気を残している。

羽生田氏は平安時代の後期、安倍貞任の残党とされる黒鳥兵衛に攻められ滅ぼされたとされ、館もその時に焼け落ちたと考えられている。

明治40年(1907年)、字村中の三柱神社(誉田別尊・大國魂命・大名持命)を合併した。境内の一隅に石祠が並んでいる。

日吉神社(大國魂命)、大澤座的神社(大己貴命)、諏訪神社(健御名方命)、神明神社(天照皇大神)、稲荷神社(倉稲魂命)、湯殿神社(大名持命)、石動神社(石動彦命)、琴平神社(八千矛命)、十二神社(大山祇命)である。

境内社として合殿で祀られていたが、大正元年(1912年)、本社に合併された。国道から参道に入る場所の社号標は昭和8年(1933年)に奉納されたもの。

例祭は4月15日で春祭。6月30日には、夏越のはらえと茅の輪くぐりにあわせて夏越会(なごしかい)による奉納行事が行われる。

覆屋内部にある、現在の本殿は遷座の翌年である明治6年(1873年)に建立されたもの。一間社、神明造(切妻、平入)、茅葺。

拝殿は昭和34年(1959年)に再建されたもので、入母屋、桟瓦葺、平入、桁行5間、梁間3間、正面1間向拝付。

【ご利益】
産業振興、事業成功、地域安全
土生田神社 新潟県南蒲原郡田上町羽生田
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