式内論社、阿知江神社とも、木積山王社で三輪神社を配祀
[住所]京都府与謝郡与謝野町弓木408
[電話]0772-46-3708

木積神社(きつみじんじゃ)は、京都府与謝郡与謝野町弓木にある神社。京都丹後鉄道宮豊線の岩滝口駅の北西約1.8キロ。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「木積神社(丹後国・与謝郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では郷社。与謝野自然風景10選の一つ。

創祀年代は不詳。式内社であるため、平安時代前期の延喜2年(902年)以前には創立していた、とする。ただし、式内社「木積神社」の比定には諸説ある。

『丹後国式社証実考』には「明石村、岩ケ鼻村、中那丹住村同郡主基村ナドノ説区々ナレドモ何レノ村モ何ノ由緒モ見当ラズ云々」とある。論社は他に、京丹後市久住の当社および式内同名神社がある。

また、『丹寄府志』は当社を式内社「阿知江神社」に比定している。式内社「阿知江神社」の論社は他に、与謝野町温江の大虫神社が合祀したものがある。

江戸時代中期の天明年間(1781年-1789年)、火災によって古記録を焼失。天明6年(1786年)に再建された。近世には「木積山王社」と呼ばれた。

明治6年(1873年)、村社に列し、大正9年(1920年)には神饌幣帛料供進社に指定された。昭和15年(1940年)、社殿を改築し、昭和20年(1945年)に郷社に昇格した。

御祭神は五十猛神。山王大神とも、三輪神社とも呼ばれた大物主神を配祀する。『室尾山観音寺神名帳』与謝郡六十八前に、「従二位 三和明神」とある。

入口に立つ明神鳥居には「木積大神 三輪太神」の額が掛かる。木積大神が当社で五十猛神、三輪太神が三輪神社で大物主神なのだろう。

例祭は4月30日が神幸祭で、5月1日が還幸祭。神事として「神楽」「太刀振り」「ささばやし」が奉納される。

境内には江戸時代後期の天保15年(1844年)建立の出雲丹後狛犬がある。拝殿目抜きには龍が、木鼻には象の彫刻がある。

覆い屋の中に鎮座する本殿は府登録文化財。境内社に恵美須神社・速玉神社・稲荷神社の合社があり、猿田彦大神が祀られている。

御神木は親子杉。社宝として、中務郷有栖川宮殿下御筆「木積山王大神」の神号、石造狛犬2体、石灯寵2基、宝筐印塔2基がある。

【ご利益】
樹木・木材の祖神、国土経営、医薬治療、家運隆盛
木積神社 京都府与謝郡与謝野町弓木
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