中村大明神から松尾大明神、10月に鹿島踊り、正月に水浴びせ踊り
下多賀神社 静岡県熱海市下多賀1374-1
[住所]静岡県熱海市下多賀1374-1
[電話]0557-68-1179

下多賀神社(しもたがじんじゃ)は、静岡県熱海市下多賀にある神社。伊東線の伊豆多賀駅の南、網代駅の北西。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「白浪之弥奈阿和命神社/白浪之彌奈阿和命神社(伊豆国・田方郡)」に比定される式内社(小社)の論社。

宮川の河口に近く、多賀小学校の北、80号線に面して鎮座する。境内は上中下と三層に別れ、広々とした境内の周囲にはホルトノキ、クスノキなどの古木が生い茂る。

創祀年代は不詳。江戸時代初期の慶長年間(1596年-1614年)以前は中村大明神と称し、江戸時代前期の延宝7年(1679年)に松尾大明神と改称した。

『豆洲志橋考証』巻九上神社部に「…として多賀村の総鎮守にして大祠なり。末社四十数社あり」などと記載されている。

明治6年(1873年)、現在名に改称した。御祭神は伊弉諾尊伊弉册尊。例祭は10月18日・19日。熱海の秋祭りの先陣、境内や御旅所で伝統の鹿島踊りが奉納される。

もと常陸国鹿島神宮で起こったものが伝わったとされ、その昔、南熱海から江戸城へ城壁の石を積み出したことがこの踊りを受け継ぐきっかけになったという。

毎年1月2日に水浴びせ踊りがある。その年の新婚を当社に迎え、氏神に報告する祭典。地元の中学生達が、昔ながらの唄に合わせて踊る輪の中で新郎新婦に、清水を浴びせる。

境内社に、秋葉神社・天神社・庚申社・水神社・琴平社・疱瘡社がある。古くから夫婦円満、縁結びの御神木といわれるナギの大木もある。

御神木のホルトノキの目通り幹囲は5.7メートル、樹高は32メートル、推定樹齢800年。クスノキは目通り幹囲4.8メートル、樹高27メートル。

代表的な御神木として、枝下25メートル、幹廻り5人巻、推定樹齢1000年以上という松の大木があったが、昭和13年(1938年)10月21日の暴風雨により倒れた。

なお、式内社「白浪之彌奈阿和命神社」の論社は他に、沼津市の大瀬神社、内浦重寺の厳島神社(淡島神社)、市内の多賀神社がある。

【ご利益】
夫婦和合、縁結び、商売繁盛、五穀豊穣
下多賀神社 静岡県熱海市下多賀
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