標高300メートルの益山の頂上、養伽山益山寺の境内奥、三島明神
伊加麻志神社 静岡県伊豆市堀切益山763
[住所]静岡県伊豆市堀切益山763
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伊加麻志神社(いかましじんじゃ)は、静岡県伊豆市堀切益山にある神社。伊豆箱根鉄道駿豆線の大仁駅の西、標高300メートルの益山の頂上にある。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「伊加麻志神社/伊加摩志神社(伊豆国・田方郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

養伽山益山寺の境内奥、堂宇の前に立派な大銀杏と大楓の木があり、その前を右手に進むと、当社の境内がある。

参道を進むと、鳥居があり、鳥居の左右には、新しい狛犬が安置されている。鳥居をくぐり、階段を登ると社殿がある。

当社の創祀年代は不詳。『伊豆國神階帳』に「従四位上 高山の明神」とある。

社号の「伊加麻志」は、益山の近くに、加麻ガ洞という谷があるため、駿河国の伊河麻神社を祀っていた人々が当地に移り住んで、氏神として祀ったとも。

「伊加」という語が「神聖な」という意味とも。益山は、猿山(ましやま)からの転訛であるという説もある。

養伽山益山寺は高野山の末寺で、弘法大師空海(774年-835年)の創建であり、本尊の観世音菩薩はその自作と伝えられている。

益山寺よりも当社の方が先行して存在していたようで、一説に、当社の「伊加」が養伽に、「麻志」が益となったともいう。

益山寺が当社の別当を務めた。明治まで、当社は三島明神・三島神社と称しており、現在も御祭神は事代主命

ただし、事代主命が従来からの御祭神かどうかは不明で、御祭神は不詳とすることが多い。『静岡縣神社誌』には三島大社の御子神とあるという。

明治2年(1869年)8月、村社に列し、明治19年(1886年)には現社号に改称、大正14年(1925年)10月には神撰幣帛供進社に指定された。

例祭は10月15日で秋季例大祭。社殿の左手に小さな石祠が二つある。一説に当社別殿に山神社と秋葉神社があるといい、この二つのことを指しているか。

なお、益山寺の堂宇の前の大楓(カエデ)と大銀杏(イチョウ)はいずれも市の天然記念物に指定されている。

大楓は根廻り5.46メートル、目通り4.05メートル、樹齢900年ほどと県下最大のカエデだという。大銀杏は目通り5.3メートル、樹高25.3メートル、樹齢350年から400年。

式内社「伊加麻志神社」の論社は他に、伊豆の国市神島の神益麻志神社がある。

【ご利益】
身体壮健、リフレッシュ、地域安全
伊加麻志神社 静岡県伊豆市堀切益山
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