豊御玉命を祀る式内、鎌倉初期に鶴岡を勧請、10月に土肥太鼓奉納
[住所]静岡県伊豆市土肥729-1
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土肥神社(といじんじゃ)は、静岡県伊豆市土肥にある神社。土肥金山の北東、土肥山川を渡り、国道136号線を越える。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「豊御玉命神社(伊豆国・那賀郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

創建年代は不詳。豊御玉命(とよみたまのみこと)を祀る。『伊豆国神階帳』に「従四位上 とよみたま姫命の明神」とある。土肥大明神とも。

鎌倉時代初期の建久6年(1195年)、鶴岡八幡宮より八幡神を分霊し、若宮八幡宮として相殿に祀った。以来、土肥八幡宮とも呼ばれた。

戦国時代の天文19年(1550年)、両神社の社殿が再建された。明治6年(1873年)9月、村社に列し、明治40年(1907年)6月21日には神饌幣帛料供進社に指定された。

昭和33年(1958年)、拝殿を新築した。「鎮護社」の扁額が掲げられる土肥の総鎮守として崇敬されている。

御祭神は、もとからの豊御玉命と、八幡の応神天皇。社殿内鎮座神社として徳深神社(大国主命)・火産霊神社(彌豆波乃売命)が祀られている。

ただし、資料によって相違があり、大国主命・彌豆波乃売命は配祀とも。境内社に、狭口神社(馬場神社)、護国神社(土肥静霊神社)がある。

なお、社頭案内では、鎌倉初期に勧請した若宮八幡宮は、豆州君沢郡稲田の庄土肥高谷の城主富永氏によるもので、相州鎌倉八幡宮の御分霊、大鷦鷯命を祀る、とある。

例祭は10月14日。大祭で、土肥神社祭とも。流滴馬に準じた神事のほか、伊豆水軍出陣の太鼓が起源という土肥太鼓奉納、屋台や浜降り仮装パレードが行われる。

国道136号線から伸びる参道には白い明神鳥居が建ち、境内には鳥居のようにイヌマキとクスノキが結びつき、間に注連縄が張られた「木樹の間潜り(木くぐり)」がある。

また、「平安の大楠」がある。樹高は10メートルとそう高くはないが、目通り幹囲が実に8.74メートル、推定樹齢は1000年のクスノキ。文字通り、平安時代から存在する。

【ご利益】
事業成功、産業振興、厄災除け、地域安全
土肥神社 静岡県伊豆市土肥
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