原生林の巨樹の中を通る長い参道、全山すべてが社叢、七社大明神
[住所]鳥取県鳥取市香取369
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意上奴神社(いがみぬじんじゃ)は、鳥取県鳥取市香取にある神社。因美線の東郡家駅の北西。山の中腹に鎮座する。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「意上奴神社(因幡国・法美郡)」に比定される式内社(小社)。近代社格では村社。

参道入口がある意上堤から境内までの約500メートルの参道が、原生林の巨樹の中を通っている。全山が当社社叢の自然林で県自然環境保全地域。

紙子谷にある社務所は当社からおよそ1.4キロも離れたところにあり、一の鳥居も参道入口から800メートルも手前の道路端に建っている。

境内に近づくと参道は苔の張り付いた急な石段となり、脇には川が流れ、小さな滝が連続し、素晴らしい景観となる。

「意上奴神社社叢」として、県指定天然記念物。天然林の中には、シイノキ、タブノキ、ヤブツバキ、ウラジロガシなどの巨樹が林立し、優れた林相を示している。

創祀年代は不詳。もとは現在地よりも高所にあったともいう。山頂近くに泉があり、古くは馬の飲水に使用したという。

この泉の傍らが旧地だと考えられている。日本海を航行する船より光るものが見え、恐れ多く、現在地に遷座したと伝わる。

平安時代前期の仁授2年(853年)、正六位の神階を授かった。延喜5年(906年)、万寿3年(1026年)には奉幣使が参拝した。

往古から朝廷の尊崇が深く、また国中に異常ある時は国主が必ず祈願したと伝わる。県内屈指の大社であるという。

江戸時代中期の元文4年(1739年)、藩主の代参があった。大祭には多くの参拝があり、武士による騎馬なども奉納された。

近世までは七社大明神と呼ばれ、禰宜谷、香取、紙子谷、広岡、舟木、海蔵寺、桂木の総社として崇敬された。

明治5年(1872年)、村社に列し、昭和6年(1931年)には神饌幣帛料供進社に指定された。御祭神は須佐之男尊

例祭は旧暦3月9日で春祭。秋祭が旧暦10月9日に、祈年祭が旧暦3月1日に、新嘗祭が11月下旬に行われる。

拝殿の前には、明治38年(1905年)11月建立の出雲構え獅子の狛犬がある。本殿縁には木製神殿狛犬が安置されている。

【ご利益】
リフレッシュ、身体壮健、厄災除け
意上奴神社 鳥取県鳥取市香取
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