もとは二上山の嶺に鎮座した鼓大明神、二上山城築城で遷座
[住所]鳥取県岩美郡岩美町岩常213
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二上神社(ふたかみじんじゃ)は、鳥取県岩美郡岩美町岩常にある神社。山陰本線の大岩駅の東南。県道328号線を東進し、県道37号線に出たら南進。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「二上神社(因幡国・巨濃郡)」に比定される式内社(小社)。創祀年代は不詳。

もとは現在地の南西にある二上山に鎮座したという。二上山は二神山の意だとされる。また、二上山を中心に、往古は数社、存在した、とも。

山嶺に鼓の明神、つまり当社があり、東、高住村のそばに天神社、南に撞明神、北に八幡宮があった。撞明神は後に高野坂延興寺村に遷座し、現在の高野神社である。

中世になり、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将である山名時氏(1303年-1371年)が二上山城を築城の際、当社も現在地に遷座したという。

近世になると、鼓大明神と呼ばれたという。御祭神は素盞嗚命。例祭は4月第1日曜日が春祭、10月第2日曜日が秋祭。

鳥居をくぐると、右に5段の基礎の大きな、江戸時代後期の天保7年(1837年)9月の紀年のある灯籠がある。

両脇に石柱のある数段の石段で境内に進む。社殿は右向き。拝殿は瓦葺き入母屋造妻入、軒向拝。拝殿には「鼓大明神」の社額がある。

拝殿前の石段右下には「須佐之男命像」と刻字された座像、石段上の両側に一対の狛犬と一対の灯籠がある。狛犬は幕末の安政元年(1855年)9月。

本殿は朱塗り、銅板葺きの流造に千鳥破風を置き、向拝は唐破風。向拝虹梁上には龍の彫刻がある。

鮮やかな赤色の向拝木鼻の正面にも獅子、側面にも獏の彫刻がある。左側面、屋根の持ち上げの組物は出組(一手先斗栱)。斗栱間彫刻は、上の羽目板と下の蟇股彫刻。

【ご利益】
厄災除け、地域安全、家内安全
二上神社 鳥取県岩美郡岩美町岩常
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