奈良朝の創祀、もとは若宮八幡宮の地、7月に山梨祇園祭
[住所]静岡県袋井市上山梨389
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山名神社(やまなじんじゃ)は、静岡県袋井市上山梨にある神社。市役所の北、太田川の東岸。県道58号線の近く。御朱印の有無は不明。

『延喜式神名帳』にある「山名神社(遠江国・山名郡)」に比定される式内社(小社)の論社。近代社格では村社。

奈良時代の養老年間(717年-724年)、月見の里上山梨に勧請と伝わる。もとは板築橋南、現在の上山梨1594-1の地、現在は若宮八幡宮がある地に鎮座していたという。

度重なる川の氾濫によって現在の場所へ遷座した。安土桃山時代の慶長6年(1601年)、伊奈備前守忠次が社領として18石を寄進した。

江戸時代前期の寛永15年(1638年)、神殿を修造し、慶安元年(1648年)には3代将軍徳川家光により朱印地が下賜された。

江戸時代中期の正徳3年(1713年)、稲荷社が建設された。現在も境内に残る力松稲荷社(倉稲魂神猿田彦命大宮女神)だろうか。

幕末の弘化3年(1846年)、現在の本殿が造営された。もとは牛頭天王社と呼ばれていたが、明治元年(1868年)に現社号に改称した。

明治6年(1873年)、郷社に列し、明治39年(1906年)に若宮八幡宮・王子社を合祀し、明治40年(1907年)には神饌幣帛料供進社に指定された。

大正15年(1926年)、西側の玉垣58間が寄進された。昭和10年(1935年)、東海大地震により、拝殿・社務所・神庫・水車・両部鳥居・石燈籠が倒壊した。

昭和21年(1946年)、小学校にあった忠霊塔、報国隊員などの石碑が鳥居前に移転、昭和30年(1955年)、社務所を建設した。

昭和39年(1964年)には拝殿・水屋を造営し、本殿屋根が吹き替えられた。昭和44年(1969年)、両部鳥居が寄進された。

昭和60年(1985年)、本殿の屋根が銅板に葺き替えられ、昭和63年(1988年)には拝殿の屋根が銅板に葺き替えられた。

御祭神は素盞嗚命伊弉冉尊豊受大神応神天皇を合祀している。境内社に、上述の稲荷社の他、磯部神社(天照大御神)がある。

例祭は7月13・14日。現在はその近くの金・土・日曜日に行われる。山梨祇園祭りとも呼ばれる。

御霊信仰と水の霊力によって、「けがれ」を洗い流す「みそぎ」と融合し、農村の虫の害や災いを追い払う祭事として行われる。

祭典期間中には当社氏子の6町の屋台の引き回しや、天狗様(猿田彦大神の化身)が無病息災の願いを込めて南天棒で頭をたたいて歩く。

また、神輿の旧地である若宮八幡宮への渡御と、還御が行われる。

なお、式内社「山名神社」の論社は他に、森町飯田に当社および式内同名神社があり、袋井市国本の冨士浅間宮がある。

【ご利益】
厄災除け、無病息災、病魔退散、五穀豊穣
山名神社 静岡県袋井市上山梨
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