8基の円墳からなる馬場瀬古墳群に鎮座、往時の当地豪族の祭祀か
馬場瀬神社 愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬39-68
[住所]愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬39-68
[電話]-

馬場瀬神社(まばせじんじゃ)は、愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬にある神社。矢作川東岸、国道153号線の飯田街道の平戸橋町馬場瀬の交差点の西すぐ。御朱印の有無は不明。

延喜式』巻9・10神名帳 東海道神 三河国 賀茂郡「灰宝神社/灰寶神社」に比定される式内社(小社)の論社。

創祀年代や由緒は不詳。馬場瀬古墳群の中に鎮座している。御祭神は市杵嶋姫命。例祭は10月5日で例大祭。

馬場瀬古墳群は、矢作川にかかる平戸橋を東に渡った丘陵上に位置する6-7世紀代の古墳群。南北300メートルの間に8基の古墳が点在する。

いずれも直径10-20メートルほどの円墳で、7基が現存している。また、8号墳は横穴式石室が現存しており、市内最大級のもの。

馬場瀬8号墳は直径およそ18メートル、高さ3メートル以上の円墳で、北側には周溝と呼ばれる墳丘の裾を巡る溝の跡が残っている。

横穴式石室は古くから入口が開いており、昭和49年(1974年)に整備を目的とした石室の発掘調査が行われた。

石室は奥から、遺体を入れた棺を納める玄室、その手前の羨道墓道状の素掘りの溝から構成されている。

最大幅2.1メートルの玄室には天井石4枚がかかり、最奥部には奥壁と呼ばれる、高さ2.2メートルと2.4メートルからなる2枚の巨石がある。

羨道と合わせると右室全長は7.1メートルに及ぶ。石室内部からは、死者に供えた須恵器・土師器などの土器や鉄鏃、耳飾りなどが出土した。

この古墳に埋葬された人物は、三河湾からさかのぼる矢作川の水路と、信州につながる陸路との中継点である平戸橋周辺に勢力を持つ豪族の一人だったと推定されている。

市の史跡に指定されている。当社の祭祀とも関連するか。なお、当社の境内は2号墳に当たる。境内社に津島社・秋葉社・御岳社がある。

なお、式内社「灰宝神社」の論社は他に、市内越戸町の式内同名神社や、矢作川対岸の胸形神社がある。

【ご利益】
リフレッシュ、身体壮健、交通安全
馬場瀬神社 愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬
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